【ギャルゲ風安価SS】>>3「また一年が始まる」 1/3 3

147名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/27() 21:18:17.53ID:eQxj8giF

翌朝…


侑「お待たせ~」タタタ

歩夢「行こっか」

侑「うん!」


昨日、美味しいもんじゃとビールに機嫌をよくしたお父さんと寄り道をして、タコの脚手袋を買ってもらってしまったことは歩夢には内緒だ。


歩夢「…?どうかした?」

侑「う、ううん。なんでもないよ」サッ

歩夢「うそ、侑ちゃんなにか隠してるでしょ」

侑「隠してないよ!なんにも!」

歩夢「じゃあ私の方向いてよ」

侑「歩夢鋭いからだめ…」

歩夢「ほらー!なに?白状しなさい!」

侑「うわーん勘弁して~!」

 

148名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/27() 21:21:22.19ID:eQxj8giF

お昼休み…


愛ちゃんが同じニジガクの二年生だってわかったおかげで、校内を歩くのがすごく楽しくなった。

下足室から教室に向かうとき、休み時間にお手洗いに行く間、教室移動の時間も、もしかしたらばったり会っちゃうかも?なんて思うとそわそわせずにいられない。

歩夢には「落ち着きがない」って言われちゃったけど、きっと愛ちゃんを紹介したら仲良くなれるよね!


今日のお昼はどうしようかな? 
>>149
1.
教室で食べる
2.
中庭で食べる
3.
購買に行く
4.
食堂に行く

 

149名無しで叶える物語(うめぼし)2020/10/27() 21:21:58.76ID:xWfC+uE5

4

 

150名無しで叶える物語(茸)2020/10/27() 21:22:01.59ID:JXsLRIbP

4

 

151名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/27() 21:27:14.92ID:eQxj8giF

歩夢「侑ちゃん、今日はお昼ごはんどうする?また中庭に行く?」

侑「あー…えっとね、歩夢。実は私今日お弁当持ってきてなくてさ…」

歩夢「えっそうなの?」

侑「いやー、昨日ごはん食べにいったって言ったじゃん?あれで珍しくお母さんがお酒飲んで、今朝起きれなかったみたいなんだよね。それで」

歩夢「そうだったんだ…それじゃどうするの?購買に行くならついていくよ」

侑「んー、さっきちらっと覗いたら食堂の日替わりがなんか美味しそうだったんだよね」

歩夢「わかった、食堂に行こっか」

侑「うん!」

 

152名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/27() 21:29:59.20ID:eQxj8giF

食堂…


ガヤガヤ…


侑「大盛況だー」

歩夢「滅多に来ないけど、やっぱり生徒が多いから賑わってるね」

侑「ほら見て見て歩夢、日替わり!美味しそうじゃない?あれ、でもおそばも海老の天ぷらが乗ってて美味しそう…」ジュルリ

歩夢「一つにするんだよ?」

侑「わかってるー………今日のカレーはビーフカレーかぁ…」

歩夢「ほんとにわかってるのかなあ。あっちに席取っとくからね」

侑「はーい」

 

153名無しで叶える物語(茸)2020/10/27() 21:32:37.62ID:bwB7DDww

@c*˶ˆ ˆ˵

 

154名無しで叶える物(しうまい)2020/10/27() 21:37:03.17ID:eQxj8giF

侑「うう、どれも美味しそうで迷っちゃうな…みんなよくこの中から一つ選べるなぁ」

侑 キョロキョロ

侑「あの人もメニュー見て悩んでる。仲間かな」ススス…

(わかるわかる、これだけあると悩むよね。いっぱい悩め、若者──)

侑「って、エマ先輩?」

エマ「え?わあ、確か…侑ちゃん!」

侑「何日かぶりですね。エマ先輩もお昼ごはん食堂ですか?」

エマ「うん、そうだよー。侑ちゃんも?」

侑「歩夢と一緒に。あ、この前一緒にいた子で」

エマ「うんうん、覚えてるよ歩夢ちゃん。そっかー、仲良しなんだね」

侑「エマ先輩、よかったらお昼ご一緒しませんか?この前の話の続きもしたいですし!」

エマ「いいの?ぜひ…って、私も友達と一緒なんだけどいいかなあ?」

侑「エマ先輩のお友達ならきっといい人ですよね、歩夢もいいと思いますよ!」

エマ「それじゃどれ食べるか決めて早く席に行き…たいんだけど」

侑「はい。その決めるのが難しいんですよね」

エマゆう ムムムム…………

 

155名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/27() 21:43:39.27ID:eQxj8giF

五分後…


歩夢「随分遅かったね」

侑「迷いに迷っちゃって、面目ない…でもカレーいっぱいついでくれたからいいんだ!」ブイッ

歩夢「しかも結局日替わりにしなかったんだ」

エマ「歩夢ちゃん、チャオ~」

歩夢「あれ、エマ先輩」

侑「さっき会ってさ、一緒に食べることにしたよ!」

エマ「お邪魔じゃないかなあ」

歩夢「そんなことないですよ、座ってください」

エマ「それとね、私の友達も…あ、おーい果林ちゃん、こっちこっち」ノシ

果林「相変わらず食堂は人が多いわね…って、あら?」

侑「あ…!」

 

156名無しで叶える物語(茸)2020/10/27() 21:45:16.01ID:PPqYgVWp

マイナーな学科の先輩!

 

157名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/27() 21:47:21.92ID:eQxj8giF

歩夢「え、侑ちゃん知り合い?…って、ああ!」

侑「ライフデザイン学科のお姉さん!」

果林「また会っちゃったわね、運命かしら」フフ

エマ「果林ちゃん達、友達だったの?」

果林「友達というか、そうねえ。そんなところ」

侑「果林先輩っていうんですね」

果林「ふふ…また会えたら名前を教える約束だったものね。ライフデザイン学科の、三年朝香果林よ」

果林「マイナーな学科の名前をよく忘れずにいられたわね、偉い偉い」ヨシヨシ

侑「ぅ…その節は、すみませんでした…」

 

158名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/27() 21:52:55.24ID:eQxj8giF

「「「いただきます」」」

歩夢「果林先輩、お昼ごはんそれだけですか?」

果林「え?ああ、そうよ」シャク

侑「ええ~、それだけしか食べなかったら午後お腹ぺこぺこで倒れちゃいますよ!」

果林「慣れると案外平気なものよ。ま、目の前で友人がカツ丼だラーメンだって食べてるのを見るのは少し身体に毒だけどね」

エマ「えへへ…」

侑「い、いりますか…?」

果林「んー、遠慮しとく。気持ちだけで充分よ」

侑「そうですか」ホッ…

歩夢「ほっとするくらいなら差し出さなきゃいいのに…」

侑「だってすごく美味しいんだよ、このカレー!」

エマ「ハンバーグも美味しいよ、侑ちゃん。食べる?」ス…

侑「食べます!」パクッ

果林「あなたのお友達、随分と食べるのが好きなのね。エマから食べ物を貰う人なんかそうそう見ないわよ」

歩夢「こういう子なんです…」//

 

159名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/27() 22:00:55.08ID:eQxj8giF

侑「へー、二人とも隣同士に住んでるんですね」

果林「空いてたお隣にエマが新しく入ったのよ。挨拶しておこうと思って訪ねたら外国の子で、びっくりしちゃったわ」

エマ「あのとき果林ちゃん、慌ててめちゃくちゃな英語話してたもんね」

果林「え、エマ!余計なこと言わなくていいの!」

エマ「でもお隣が果林ちゃんでよかった。わかんないこととか教えてくれるし、お休みの日も遊びに連れていってくれるんだよ。この前はお気に入りの動物園に連れていってくれてね」

侑「動物園?果林先輩、動物好きなんですか?」

果林「あっいや、エマ…」

エマ「大好きだよね、パンダ」

侑「へえ~、意外ですね」

果林「エマ!!」

歩夢「か、果林先輩。私も好きですよ、パンダ!」

果林「ありがとう歩夢ちゃん、フォローが痛いけど…」


エマと果林とお昼を食べました! ▼

 

160名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/27() 22:09:09.37ID:eQxj8giF

放課後…


お昼のカレー、すごく美味しかったのは間違いないんだけど、スパイスを効かせて作った本格的なやつだったからか手に匂いがついてるような気がして…

午後の授業中、だいたいずっと手の匂いを嗅いで過ごしてしまった。

くんくん…まだちょっぴりいい匂いする気がする!


どうしようかな? 
>>161
1.
まっすぐ帰る
2.
寄り道して帰る(部室棟、屋上、公園、お台場から選択)

 

161名無しで叶える物語(茸)2020/10/27() 22:09:38.35ID:V4EdDZHB

屋上

 

162名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/27() 22:17:47.62ID:eQxj8giF

歩夢「侑ちゃん、帰るのちょっと待ってもらってもいい?」

侑「うん、どうかした?」

歩夢「さっきの授業でわからないところがあったから先生に聞いておきたいの。ここなんだけど」

侑「…………聞いてきた方がいいね、これは!」

歩夢「侑ちゃんは理解できたの?」

侑「ほら歩夢、早く行かないと先生部活行っちゃうかもよ!」グイ

歩夢「え?わ、うん、ちょっと行ってくるから待っててね」アワワ

侑「いってらっしゃ~い」


歩夢は真面目だなぁ。

その部分は私もよくわからなかったけど、うん、わからない生徒二人で先生を質問攻めにするより歩夢が理解してから私に教えてくれる方が効率的だよね。

さて、歩夢が戻ってくるまでなにしていようかな…

 

163名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/27() 22:24:04.38ID:eQxj8giF

特に目的もなく校内をふらふらと歩いてみる。

なんだか最近は思わぬ出会いが続いているから、こんな風にしていたらまた新しい友達ができるかもしれない。

情報処理学科はあっち、ライフデザイン学科は向こう、国際交流学科は…どこだったかな。

学科を越えて交流する機会なんて、それこそ学校行事のときくらいしかないから、こんなに色々な学科に知り合いがいるのはなんだか特別な感じがしてくる。

部活でもやってればもっと交流が広がるんだろうけど──


「────、────」

侑「ん?話し声?どこからだろう…」


やたらハキハキとした声、その割には誰か一人が一方的に話すばっかりで相手の声が聞こえない。

なんとなく惹かれてその声の出どころを辿ると、辿り着いたのは…

 

164名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/27() 22:25:42.14ID:eQxj8giF

屋上…


キィ──


侑 ヒョコ…

「そこにいるのでしょう。わかっているのよ」

侑 ビクッ


顔を覗かせるや否やそんな風に言われて思わず身を竦める。

けれど、それは私に向けた言葉ではなかったようで、というか誰に向けた言葉でもなくて。

 

165名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/27() 22:29:51.57ID:eQxj8giF

しずく「あなたがその身を朝日に溶かそうと、私は見失うことなどない。永遠にないのです」

しずく「この心が、あなたをいとも容易く見つけてしまう。それがどれだけ幸せで、そして苦しいことか、きっとわかりはしないのでしょう」

しずく「私はあなたに出会ってから、もう私ではなくなってしまった。戻れない、この身が、この心が何者にも縛られず、満たされず、自由な空虚人であったあの頃には」

しずく「だから、だから………」

しずく「………ふぅ…」

 

166名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/27() 22:33:41.20ID:eQxj8giF

侑 パチパチ…パチパチ……

しずく「えっ?」

侑「すごいすごい、今のって演劇の練習だよね!」

しずく「ゆ、侑先輩…!いつからいたんですか!?」

侑「ちょっと前。声が聞こえたから覗いてみたらしずくちゃんを見つけたんだけど、すっかり見入っちゃったよ!」

しずく「もう、いるなら声をかけてくださればいいのに…」

侑「いやぁ、邪魔しちゃ悪いなと思ったし、それになにより声なんかかけられなかったんだもん。まるで違う世界の出来事を眺めてるみたいな気持ちでさ」

しずく「それは、誉めてくださってるんですか?」

侑「もちろんだよ!もっと見せてほしいくらい!」

しずく「あ…ありがとうございます」

 

167名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/27() 22:39:45.78ID:eQxj8giF

侑「演劇部ってここで練習してるの?あれ、でもしずくちゃん以外の人いないんだね」キョロ

しずく「私はまだ仮入部の身ですから、必ずしも他の部員の方々とは同じように活動してはいないんです」

侑「そっか、一人の方がやりやすいの?」

しずく「やりやすい…とは、少し違うかもしれません。今は他の方々と活動したくないと言いますか…」

しずく「って、こんなことを聞かされても困ってしまいますよね。今日は思い切り声を出して練習したかったので、別で行動させてもらっているんです」

侑「
>>168


1.
私が練習の相手しようか?
2.
部の雰囲気が合わないの?
3.
邪魔しちゃってごめんね!

 

168名無しで叶える物語(茸)2020/10/27() 22:40:49.84ID:PPqYgVWp

1

 

169名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/27() 22:49:56.41ID:eQxj8giF

侑「私が練習の相手しよっか?」

しずく「え?」

侑「ほら、演劇って会話するものでしょ?だったら相手がいた方がよかったりするのかなって。あはは、私そういうのやったことないから下手っぴだと思うけど、それでもよければ…」

しずく「ぜ…ぜひお願いしたいです!!」ガシッ

侑「うおっ!?」

侑「わ、私、間とか全然わかんないけど、その」

しずく「構いません!ぜひ先輩に相手をしていただきたいです!」

しずく ランランッ

(力強い眼差し…好きなことに打ち込む人の目って、こんなに綺麗に輝くものなんだ…)

侑「…うん、だったらやらせて!しずくちゃんの好きなように使ってくれていいから!」

しずく「本当ですか!?ありがとうございます、うふふ…嬉しいっ」キュッ

(あ、可愛い)

 

170名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/27() 22:55:20.51ID:eQxj8giF

侑「よし、さっそく付き合うよ。私なにしたらいい?」

しずく「そうですね…相手との位置取りを確認したいので、ここからこう…歩いてもらえますか?考え事をしているくらいの速さで」

侑「えっと、このくらい…かな?」トコ…トコ…

しずく「いい感じです!そしたら私はこっちに回って、と…」

しずく スゥ──

侑「…!」

(なんだか雰囲気が…)

しずく「………っ、…」フイッ

しずく ギュ…

しずく「……ヴァイオレット!やっぱりだめだよ!」

しずく「────」

しずく「少し早かったかな。先輩、もう一度いいですか?」

侑「もちろん、何回だっていいよ!こっちから歩けばいいんだよね」タタタ

 

171名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/27() 22:58:15.31ID:eQxj8giF



しずく「………ヴァイオレット!やっぱりだめだよ!」

侑「!」

しずく「────」

しずく「…うん、今のはよかった感じがする」

侑「あ、やっぱり?私もよくわかんないけど、なんとなくしっくり来た…ような」

しずく「そうですよね!先輩もそう感じてくださったのなら間違いないと思います!」

侑「ただ歩いてただけの私の感覚があてになるかなぁ」ハハハ…

しずく「演劇をやったことがない侑先輩が感じたからこそ間違いないんですよ」

侑「そっか、そんなものかな」

しずく「そんなものですよ」ニコッ

 

172名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/27() 23:01:26.30ID:eQxj8giF

しずく「このシーンは感覚が掴めました。次のシーンは…」ペラペラ

侑「さっきのとこはやらないの?」

しずく「さっきの?」

侑「私が覗いちゃったときにやってたところ。あ、でもあそこは相手が必要ないのかな」

しずく「ぁ──」

しずく「…そうですね、あのシーンは、まだいいんです」

侑「そうなんだ。じゃ次はどんなシーンなの?」

しずく「えっと、」


キィ──


歩夢「侑ちゃん、こんなところにいたんだ」

侑「…歩夢!」ハッ

歩夢「すっかり忘れてたってカオしてるー…」ジト

 

173名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/27() 23:05:47.17ID:eQxj8giF

侑「ごめんっ、ちょっと夢中になっちゃって…」

歩夢「なにしてたの?」ヒョコ

しずく「あ…初めまして、国際交流学科一年生の桜坂しずくといいます」ペコッ

歩夢「あれ、もしかしてこの間の…」

侑「うん、演劇部の子だよ。一緒に練習させてもらってたんだ」

歩夢「侑ちゃんが演技してたの?」

侑「ううん、まさか!私は歩いてただけ!」

しずく「すみません、先輩のお時間を考えずに付き合っていただいてしまって」

侑「そんな、私が好きで付き合ってたんだもん。どうしよっか、次のシーン…」

しずく「今日はこれで、失礼します。相手をしてくださってありがとうございました。それではっ」ペコッ タタタ…

侑「あ、しずくちゃん!………行っちゃった」


しずくと演劇の練習をしました! ▼

 

175名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/27() 23:17:45.33ID:wMauuMh1

猫でりなりー、購買でかすみんに会えそうだったけど
まだ彼方フラグがどこか分からんな

 

176名無しで叶える物語(もんじゃ)2020/10/27() 23:19:13.65ID:3tJ4FFFc

いや歩夢可愛すぎるわ

 

177名無しで叶える物語(もんじゃ)2020/10/27() 23:56:46.96ID:IeXqz0EB

しずくが正統派ヒロインすぎる

 

178名無しで叶える物語(しまむら)2020/10/28() 16:18:55.94ID:1KryERM3

期待

 

179名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/28() 20:36:29.59ID:1GNfDKmM

翌朝…


侑「お待たせ~」タタタ

歩夢「行こっか」

侑「うん!」


昨日、しずくちゃんがやっていた演劇について帰ってから調べてみた。

けれどセリフもあんまり思い出せなかったし、情報が少なくてそれらしいものは見つけられなかった。

また相手をする機会があったらどんなお話なのか知ってる方がいいと思ったのに残念。

しずくちゃんに会ったら忘れず聞いておこうっと。


歩夢「今日はお弁当持ってきた?」

侑「うん、持ってきた!でもよく考えたら毎日早起きしてお弁当作ってくれるお母さんってすごいね」

歩夢「そうだよ。感謝しないとね」

侑「お礼に今日の晩ごはんはお母さんの好きなものにしてもらおう!」

歩夢「作るのお母さんだよね、それ」

 

180名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/28() 20:42:10.98ID:1GNfDKmM

お昼休み…


ふと聞いた話では、ニジガクでは要件さえ満たせば割と簡単に同好会を設立することができるらしい。

正式な部活動と比べるとほんの少しだけど人数や活動実績によっては部費も貰えるらしいし、なにか同好会を作ってみてもいいかもしれない。

歩夢と共通の好きなものってなんだろう。お台場とか?

お台場同好会。

毎日放課後お台場に寄り道して、自由気ままに遊ぶ同好会!

…今と変わらないや。


お昼はどうしようかな? 
>>181
1.
教室で食べる
2.
中庭で食べる
3.
食堂で食べる
4.
屋上で食べる

 

181名無しで叶える物語(星の眠る深淵)2020/10/28() 20:42:35.22ID:2oUjJfkQ

3

 

182名無しで叶える物語(茸)2020/10/28() 20:42:41.85ID:StGUeHPh

1

 

183名無しで叶える物語(茸)2020/10/28() 20:43:51.89ID:SS74+6E8

見てると結構長編になりそうな予感
ワクワク

 

184名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/28() 20:49:35.74ID:1GNfDKmM

食堂


侑「窓際空いててよかったね。ここ中庭が見えるんだ~」

歩夢「ねえ侑ちゃん、私達二人ともお弁当だよ?どうして食堂に来ちゃったのかな」

侑「昨日は食堂で楽しいお昼になったじゃん。だから今日もそうなるかなって!」

歩夢「そういうの、柳の下のどじょうって言うんだよ」

侑「どじょう…?」

歩夢「なんでもない。食べよ」

侑「うん、いただきます!」

歩夢「いただきます」

 

185名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/28() 20:56:30.76ID:1GNfDKmM

侑「みんな食堂のランチ食べてるね」モグモグ

歩夢「当たり前でしょ。もう、グループ全員お弁当なの私達くらいだよ。目立ってないかな…」

侑「歩夢ってば気にし過ぎだよ。購買のパン食べてる子もいるし、向こうのグループにはお弁当の子もいるよ」

歩夢「きょろきょろしないでお昼ごはんに集中しなさい」

侑「…今日のカレーはキーマカレーだ」

歩夢「侑ちゃん~」

侑「あ、あはは…」

侑「でもやっぱりお母さんの料理が一番だよ。外食もたまにはしたくなるけど、結局これだーって思うのは家のごはんなんだよね」

歩夢「そうだね。私もそんなお料理を作れるようになるかなあ」

侑「歩夢ならできるよ。洗い物は私がするからね」

歩夢「侑ちゃん面倒くさがりだもん。溜めないで毎日やってね?」

侑「が、頑張ります…」

 

186名無しで叶える物(しうまい)2020/10/28() 21:02:33.33ID:1GNfDKmM

果林「あら、いい席みっけ」

侑「果林先輩」

歩夢「こんにちは、果林先輩。お昼ごはんですか?」

果林「ええ。ここ、座ってもいいかしら?」

歩夢「もちろんですよ」

果林「それじゃお言葉に甘えて」ガタ

侑「エマ先輩は一緒じゃないんですか?」

果林「そうね。国際交流学科もライフデザイン学科も実習が多いから、そう毎日は時間が合わないのよ。いただきます」

歩夢「へ~、ライフデザイン学科の実習ってどういうことするんですか?」

果林「私は服飾とデザインを専攻してるから、わかりやすいところでいうと被服実習とかね。街に出て流行デザインのチェックをする実習なんかもやるわよ」

侑「授業で外に行くんですか!?いいな~」

果林「あくまでも勉強よ、勉強」

 

187名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/28() 21:10:40.94ID:1GNfDKmM

侑「それにしても、デザインか…」ジッ

果林「なあに?」

侑「私、あんまり美術面が得意じゃないので。それを専攻にするのってすごいなって」

果林「ふふ、そう難しいことじゃないわよ。侑も可愛い洋服を着たりオシャレしたりするのは好きでしょう?うちの学科はそんなのが特に好きな人達が集まって一生懸命にやってる、それだけのことだから」

歩夢「でも果林先輩ってすごくオシャレですよね。制服の中にさり気ないポイントを混ぜてるだけなのに、全然違って見えるというか…」

果林「嬉しいこと言ってくれるじゃない」

果林「ま、私は学校の授業とは別に個人的にそういうことに触れる機会が多いのよ。そのおかげかしらね」

侑「個人的に?サークル活動とかですか?」

果林「ふふ、内緒」

侑「え~、また内緒!」

果林「また今度教えてあげるわ。…さて、ごちそうさまでした。楽しいお昼になった、アリガト♡」ガタ

侑「もう食べちゃったんですか!?」

歩夢「やっぱり足りなさそうですね…」

果林「また会いましょうね」ヒラ

侑「行っちゃった」

歩夢「優雅でカッコいいけど、どこか不思議な人だね」


果林とお昼を食べました! ▼

 

188名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/28() 21:16:37.81ID:1GNfDKmM

放課後…


想像してみた。

お昼休み、お弁当箱を開けるとそこにはたっぷりのサラダが敷き詰められていて、しゃくしゃくと野菜を噛む自分の姿を。

向かいでは歩夢が美味しそうなお弁当を嬉しそうに頬張ってるんだ。

…無理だ。色んな意味で無理だ。

私は果林先輩みたいにはなれない…


どうしようかな? 
>>189
1.
まっすぐ帰る
2.
寄り道して帰る(三年生エリア、屋上、中庭、お台場から選択)

 

189名無しで叶える物語(星の眠る深淵)2020/10/28() 21:17:33.42ID:C3vrOLUD

お台場

 

190名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/28() 21:17:33.78ID:2WMj0JxZ

中庭

 

191名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/28() 21:29:10.69ID:1GNfDKmM

お台場


侑「海岸はまだ風が冷たいねー」

歩夢「そうだね。もう少ししたら人が増えてくる季節だから、静かに楽しめるのは今のうちだよね」

侑「まったく、地元民をのけ者にして盛り上がるのは頂けないなぁ」

歩夢「うふふ、私達がどこかへ遊びにいくときも、きっと地元の人達が同じように思ってるんじゃないかな」

侑「うっ、それもそうか…遊びにきてくれる人達に支えられてる部分もあるんだもんね。広い心で受け止めなくちゃだめか~」

歩夢「そうそう。偉いよ侑ちゃん」

歩夢「あ、ハトがいっぱいいるね。ちょっとだけパンあげちゃおっか?」

侑「えっ」

侑「せっかく買った、このコッペパンを………?」

歩夢「そんな世界の終わりみたいな顔しなくても…」

 

192名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/28() 21:33:52.80ID:1GNfDKmM

ハト クポックポッ (安いパンを買ってきて与えた)

侑「めちゃめちゃ食べるね」

歩夢「お腹空いてるのかな。ハトって普段なに食べてるんだろう?」

侑「それは、なんだろう…豆…?」

歩夢「主食が豆じゃ、いつでもお腹いっぱいでいるのは難しそうだね…」

侑「そうだね…」


歩夢がハトを眺めながらうんうんと真剣に考えている横で、ふと視線を遠くにやると、


侑「…ん?あれって…」

 

193名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/28() 21:37:53.82ID:1GNfDKmM

歩夢「侑ちゃん?」


ぼーっと遠くを見つめる私の隣に立って、歩夢も同じように視線を飛ばす。


歩夢「なにか面白いものでも見つけた?」

侑「ううん、今あそこにいた人…」

歩夢「知り合い?」


海を背中に写真を撮るみたいにして数人が戯れていた、その中に──


侑「果林先輩がいたような…」

歩夢「ほんと?」

 

194名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/28() 21:41:38.88ID:1GNfDKmM

歩夢「うーん、見えないや…」


私が姿を見かけたのもちょうど去り際だったみたいで、すぐに集団は移動してしまった。

見間違いだったかな?


侑「私もよく見えなかったから、人違いだったかもしれないや」

歩夢「そうなの?ねえ、人間の脳ってね、よくわからないものを知ってるものだって認識したがるんだって」

侑「へえ、そうなんだ。じゃあやっぱり似てた人を果林先輩だと思いたかっただけなのかも」

歩夢「うふふ、そうかもしれないね」


歩夢とお台場で遊んで帰りました! ▼

 

195名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/28() 21:48:37.91ID:1GNfDKmM

翌朝…


侑「お待たせ~」タタタ

歩夢「走ると危ないよ。行こっか」

侑「うん!」


今朝は雨。

そう強くないし風も吹いてないからカサを差していれば濡れることはないけど、足元には気をつけておかなくちゃいけない。

こんな穏やかな雨の日には、歩夢がよく話したがる話題があって…


歩夢「ねえ、覚えてる?侑ちゃんが幼稚園の頃、雨の日に滑っちゃったことがあったじゃない」

歩夢「思い切り転んだからすごく心配したけど、侑ちゃんってば『カエルさん着てるからぬれない!』ってはしゃいで、わざわざ三回も立ち上がっては転んで遊んでたよね。可愛かったなぁ」

侑「もー、覚えてるよ。雨降るたびに歩夢が掘り返すから!いいのっもう、早く行こ!」

歩夢「急ぐと転んじゃうよ。今日はカエルさん着てないんだから気をつけなくちゃ」

侑「うるさいのー!」//

 

196名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/28() 21:52:18.62ID:1GNfDKmM

お昼休み…


雨はそのまま降り続け、お昼休みになってしまった。

これじゃ外には行けないかなー…


お昼はどうしようかな? 
>>197
1.
教室で食べる
2.
食堂で食べる
3.
図書室で食べる

 

197名無しで叶える物語(黒酢)2020/10/28() 21:55:59.81ID:Wi/b2+on

3

 

198名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/28() 22:02:15.71ID:1GNfDKmM

食堂


ガヤガヤガヤガヤ…


侑「さすがに混んでるね」

歩夢「いつもは校内の色んな場所で食べてる人達が、みんな集まっちゃってるのかもしれないね」

侑「よし、人が少なそうなところ探そっか!」

歩夢「ええ…今から?」

侑「じゃあ十五分探しても見つからなかったら教室に戻ろ。それならいいでしょ?」

歩夢「もう、仕方ないなぁ。いいよ、付き合ってあげる」

侑「さすが歩夢!」

 

199名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/28() 22:06:27.17ID:1GNfDKmM

そして校内を練り歩くこと十五分…


侑「い、意外と穴場スポットって見つからないものだね…」

歩夢「みんな考えることは同じみたいだね。そろそろ十五分だよ?」

侑「うう…そもそも学校が広すぎてまだそんなに場所あたれてないのに…」

侑「あと一箇所だけ!えっとえっと、人が少なそうなところ、人が少なそうなところ………そうだ!」

 

200名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/28() 22:09:48.20ID:1GNfDKmM

『図書室』


侑「どう!?図書室使ってるってほとんど聞かないし、きっとお昼休みの今だってそんなに人はいないはず──」ガラリ


ガラン…


侑「ねっ!」

歩夢「確かに人はいないけど、図書室って飲食禁止なんじゃない?」

侑「えー、そうかな。でもほら、他に人がいないなら誰にも迷惑かけないし見つからなければ怒られない──」

「すでに見つかっていますよ」

侑「うえっ!?」ビクッ

 

201名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/28() 22:15:44.54ID:1GNfDKmM

菜々「普通科二年、高咲さん。上原さんがおっしゃったよう、図書室は飲食禁止ですよ。他の利用者がいるかどうかに関わらず、これはルールです」

侑「あ、生徒会長…」

歩夢「生徒会長…!ご、ごめんなさい、食堂が混んでたから落ち着いてお昼ごはんを食べられる場所を探してて、教室に戻ります。行こう、侑ちゃん…」グイ

侑「ねえ生徒会長、そんなわけなんだけど、どこかお昼ごはん食べるのにいい場所知らない?」ニコッ

歩夢「ゆ、侑ちゃん!?なんでそんなに気安いの!?」

侑「大丈夫、大丈夫。生徒会長そんなに怖い人じゃないから。ねっ」

菜々「…」ム

歩夢「え、えええ…とてもそんな風には…」

菜々「…はあ」

菜々「まったく、仕方のない人ですね。高咲さんは」

歩夢「………へ?」

 

202名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/28() 22:21:34.81ID:1GNfDKmM

生徒会室


侑「失礼しまーす!」

歩夢「い、いいんですか…?お昼ごはん食べるのに生徒会室なんて使って…」

菜々「いつでもお好きにどうぞ、とは言えませんが。私が使っているのに他の生徒は使えないというのは筋が通りませんからね。私が一緒にいるならば誰かに咎められることもないと思います」

侑「うわー、結構広いんだなー生徒会室って。わ、見てよ歩夢!ここニジガクの校門までずっと見渡せるよ!」

歩夢「ゆ、侑ちゃん、少しは遠慮を…」

菜々「普段からあんな調子なんですね、彼女は」

歩夢「は、はい…って、そういえば生徒会長、侑ちゃんと面識があったんですね」

菜々「…ええ、まあ。少し縁がありまして」

菜々「高咲さん、早く食べないとお昼休みが終わってしまいますよ」

侑「おっとそうだった、食べよ食べよ!」

 

203名無しで叶える物語(茸)2020/10/28() 22:25:03.63ID:G/SQ/9Zy

菜々再登場うれしい

 

204名無しで叶える物語(しうまい)2020/10/28() 22:31:53.61ID:1GNfDKmM

侑「ごちそーさまでしたっ!」

歩夢「ごちそうさまでした」

侑「いやー、普段と違う雰囲気で楽しいお昼だったね」

歩夢「私は緊張して疲れちゃったよ…」

菜々「急かすようですみませんが、そろそろ部屋を閉めますよ。いずれにせよ教室に戻らなくてはならない時間でしょう」

侑「うん、部屋開けてくれてありがとう!」

菜々「あなた達のために開けたわけでは…構いませんが」

侑「生徒会長、いつもここでお昼ごはん食べてるの?」

菜々「他に予定がなければ、だいたいそうですね」

侑「ふ~ん、そっかそっか」ニヤニヤ

歩夢 (あ、『いいこと聞いた』って顔してるなぁ…)

菜々「それでは、私は職員室に寄ってから戻るのでこれで」

歩夢「あ、ありがとうございました」ペコッ

侑「………そうだ、忘れてた」

菜々「なんですか?」

侑「菜々ちゃん、って呼んでいいんだったよね。またね、菜々ちゃん!」

菜々「…はい、また」ニコッ


菜々とお昼を食べました! ▼