【安価SS】黒澤ダイヤの決闘 その壱 1

本作品は安価SSです。

進行中の雰囲気を残すため、一部、本編以外のレスも保持しています。

また、本作は 【安価SS】黒澤ダイヤの実況 の続編です。本作だけでも読めるように書いたつもりですが、前作をお読みいただくとより一層楽しんでいただけると思います。(前作はめちゃくちゃに長いので、よほど興味が湧いた場合のみ目を通していただければ幸いです)

 

1>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/17() 22:27:38.85ID:rcgeG/4c

注:とても平和な世界線です。登場人物は全員仲良しで、険悪な確執やわだかまりは一切ないものとお考えください。

 

2>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/17() 22:31:01.20ID:rcgeG/4c

世界を救った少女がいた。

遠くからその地へ越してきた少女は、雄大な自然を楽しみと仲間と絆を育む穏やかな旅に出たはずだった。

しかし少女は運命に呑み込まれる。

世界が閉じ込めていた脅威が暴かれ、神話として奉られていた危機が現実のものとして降りかかる。

誰もが呆然と受け入れるしかないと思われたその危機に、少女は立ち向かった。

数時間にわたる激闘の末、少女は生きて戻り、世界は再び優しい表情を取り戻した。

決して多くの人々に知られる活躍ではなかったが、それから程なくして、少女は今度こそ全土にその名と姿を轟かせる──長く君臨してきた絶対的王者を下した新たなる王として。

しかし今、少女は玉座に座っていない。

大好きな仲間との変わらぬ時間を選び、自ら玉座を退き、今も世界のどこかを自由に旅しているという──

 

3>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/17() 22:31:27.67ID:rcgeG/4c



 
これはそんな少女の──


 

 

4>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/17() 22:34:29.21ID:rcgeG/4c

鞠莉「マリーはこのときをずぅぅぅぅ~~~~っと待っていたの。首を longer'n'longerにしてね」

鞠莉「時は来たわ。満を持してあなたに戦いを挑む」

鞠莉 キッ


鞠莉「ダイヤ!マリーと────決闘デース!!」ビシィィッ


ダイヤ「ふん…ふふふ、よいでしょう。その決闘、全身全霊をもって受けて立ちましょう」

ダイヤ「わたくし達の絆の前にあえなく散るがよいですわ」フッ

ダイヤ「世界を救ったこの手で私闘に興じるのは些か気が引けますが、この黒澤ダイヤ、受けた挑戦に背を向けよとの教育は施されておりませんので」

ダイヤ コキッ コキッ


ダイヤ「返り討ちにしてさしあげますわ!!」バァァァン

 

5>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/17() 22:37:29.73ID:rcgeG/4c

「ま、あなたなら近いうちにそう言い出すと思っていたわ」

鞠莉「!? だ、誰!?」

鞠莉「イヤ──この声は、」


善子 スッ…


善子「私をお忘れじゃないでしょうね、鞠莉」

鞠莉「善子!やっぱりあなたは、ダイヤの味方に…」

善子「当然。ダイヤと私は運命を共にすると誓った仲なのよ。それはどんなときだって例外じゃない。故にこの決闘、」


善子「私はダイヤの側について──あなたを打ち倒す!!」ドーン

 

6名無しで叶える物語(SIM)2020/02/17() 22:38:06.42ID:knMpQwn3

バトルSSかな?期待

 

7>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/17() 22:40:30.46ID:rcgeG/4c

鞠莉「フフ、いいわ。それくらいじゃないと張り合いがないものね。へなちょこぴんのダイヤには善子が味方するくらいでやーっとマリーと even になるってものだわ」

ダイヤ「誰がへなちょこぴんですか」

ダイヤ「…鞠莉さん。どうやらこちらの軍勢を軽んじているようですが、わたくし達があなたに決闘を申し込まれることをわかっていながらただ座して待っていたとお思いですか?」

鞠莉「Umm…?」

ダイヤ フッ…

ダイヤ「お出でなさいな」


ルビィ スッ…


鞠莉「! shit…ルビィも抱き込んでたのね」

 

8名無しで叶える物語(ぎょうざ)2020/02/17() 22:42:23.30ID:TnegmYD/

遂に来たか

 

9>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/17() 22:43:33.42ID:rcgeG/4c

ダイヤ「抱き込んでいたどころの話ではありません。なにを隠そう、ルビィこそが此度のあなたの企てをわたくし達に教えてくれたのですよ」

鞠莉「そういうことなのね。それなら納得せざるを得ないわ」

ルビィ「ぅゅ…」

鞠莉「私達が対立するようなことがあれば、ルビィがダイヤの味方をするのは当然だものね。安易に口を滑らせたマリーがおばかさんだったと反省しましょうか」ヤレヤレ

ルビィ「ほんとなら争ってなんかほしくないけど、さけられないことだってゆうならルビィはおねいちゃんの味方です」

鞠莉「OK, OK. それを責めようなんて気は nothing よ」

ダイヤ「さて、それでは鞠莉さん。念のため問いますが」コホン


善子 ダイヤ ルビィ ザン…ッ

ダイヤ「わたくしに決闘を申し込むということで、間違いはありませんか──?」

 

10>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/17() 22:43:59.00ID:rcgeG/4c



 
これはそんな黒澤ダイヤの──


 

 

11>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/17() 22:47:08.31ID:rcgeG/4c

ダイヤ「自ら名乗るのはやや口憚ったいことではありますが、わたくし達は一人ひとりが一騎当千の手練れ衆。いかに鞠莉さんと言えどもこの三人をお一人で相手取るとなれば軽傷では済まないと思いますよ」

ルビィ (お姉ちゃんが一騎当千…?)

善子 (一騎当千は私とルビィだけだけど)

鞠莉 フ──

鞠莉「ダイヤがイッキトーセンかどうかは置いておいても、善子とルビィがいるんじゃ分が悪いのは確かね。無策で死地へと踏み込むほどマリーは愚か者ではありまセーン」

ダイヤ「ほう、弁えていらっしゃるようで。それでは今回はお互いに矛を取らないと──」

鞠莉「ノンノン、冗談はやめてよ。ここ数ヶ月心待ちにしてきた event をそう簡単に諦めるつもりはないわ」

 

12>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/17() 22:48:42.19ID:rcgeG/4c

ダイヤ「ではどうすると?」

鞠莉「モチロン、決まってるじゃない」ニィ…

ダイヤ ゾクッッ

ダイヤ (!? この感じ──)

ルビィ (ただごとじゃない、気配がする…!)

善子 (──わかっていたことではあった。でも、やっぱり十全な心構えができていたかというとそんなことはなくて──)

鞠莉「come-on.


果南 スッ…

果南「や、三人とも。ご機嫌いかがかなん?なんてね」


ダイヤ「か…ッ!」

 

13名無しで叶える物語(さくらんぼ)2020/02/17() 22:49:27.34ID:kqINLlq1

元ネタあるの?

 

14>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/17() 22:51:01.05ID:rcgeG/4c

果南の登場。

それは善子とルビィからすると、概ね見えていた事実。

しかし、ことダイヤに至っては──


ダイヤ「果南、さん…!」

果南「うん、私」ニコッ

鞠莉「善子とルビィを味方につけておいて、まさかマリーが果南と一緒に戦うのは反則だーなんて言わないよね♡」


世界を救うその過程でダイヤは立ちはだかる数々の敵を打ち倒してきたが、大小含め幾度かの苦汁を味わった。

中でも、旧知の親友である果南にこそ──最も手ひどく叩きのめされたと言ってもいい。

 

15名無しで叶える物語(SIM)2020/02/17() 22:53:11.31ID:Q34Mzo87

ああああやっと分かったよ待ってた

 

16>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/17() 22:53:20.62ID:rcgeG/4c

果南は、曲がりなりにも困難な旅路を乗り越えてきたダイヤのこれまでを嘲笑うかのごとく、全ての戦略を受け止め、そして蹴散らした。

その圧倒的な力量差が旅の大きな支障とならなかったことだけは、何度振り返っても胸を撫で下ろさずにいられない事実だった。

因縁ともいうべき果南が敵陣に加わる。

覚悟をしていた善子とルビィに反し、ダイヤにとっては固唾を呑まずにやり過ごすことなど到底できない──が。


鞠莉「どうかしら。改めて、マリーの挑戦を受けてくれるってことで間違いないのよねえ?ダイヤ…」

ダイヤ「ふっ…ふふふ…」

鞠莉「!」

 

17>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/17() 22:56:21.99ID:rcgeG/4c

ダイヤ「鞠莉さん。あなたはわたくしの言葉を聞いていなかったのですか?言ったはずですわよ」

ダイヤ「この黒澤ダイヤ、受けた挑戦に背を向けよとの教育は施されていない。返り討ちにしてさしあげる、とね」

鞠莉「ダイヤ…っ!」

善子 (果南との相対に、心底ブルってるのは間違いないはず。それでも虚勢を張るだけの気概は残ってる)

ルビィ (お姉ちゃんの心は、折れてない!)

果南「まあまあ」ポン

鞠莉「っ、果南…」

果南「戦う前からそんなに熱くなっちゃだめだよ、鞠莉もダイヤもね。それにこれはゲームなんだから、勝つより負けるよりまず一番に──楽しまないとね」


((((
おまえが言うな────!!!))))

 

18>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/17() 22:56:50.27ID:rcgeG/4c



 
これはそんな黒澤ダイヤと仲間達の──


 

 

19>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/17() 22:59:26.27ID:rcgeG/4c

こうして戦いの火蓋は今まさに切って落とされた。

強力コンビ・善子とルビィを擁するダイヤ陣営、最強・果南を擁する鞠莉陣営。

果たしてこの戦いが迎える結末は。


果南「準備はいいかい?野郎ども」ニッ


ダイヤ「望むところですわ!」

善子「フッ、私の暗黒戦術の前に為す術なく散っていくがいい!」ギランッ

ルビィ「勝てなくても、鞠莉ちゃんと果南ちゃんに傷を負わせるくらいのことはしてみせるよ」

鞠莉「よく言うわ。あわよくば喰ってやろうって、瞳がギランギランよ?負けないけどね!」

ダイヤ「さあ再び、わたくしに力を貸してくださいな!──もくたんちゃん!」

 

20>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/17() 22:59:53.18ID:rcgeG/4c



 
──楽しい楽しいポケモンバトルのお話である!!


SS】黒澤ダイヤの決闘
 

 

21>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/17() 23:01:05.21ID:rcgeG/4c

登場キャラクター紹介


ダイヤさん♀ LV3 まじめ @こんごうだま
とくせい:いしあたま
得意わざ:とぎすます、いやしのねがい
本編の主人公。自分のポケモンをこよなく愛し、殺さずの誓いを立てている。また人工薬は身体によくないと、あまりお薬を使ってくれない(おやつはモーモーミルクときのみ)
ただしポフレはお腹がはちきれるほど与えてくれるなど、線引きがよくわからない。
『世界一ポケモンを楽しんでる』と言われている。


善子♀ LV1 いじっぱり @ダークメモリ
とくせい:とうそうしん
得意わざ:ミラクルアイ、やつあたり
ダイヤさんの恋人。強さや格好よさに主眼を置いてポケモンを選ぶ小学生のようなタイプだが、「強さ」の基準が数値に基づいているため割と合理的。
ダイヤがもくたんちゃんやポケモンへの愛情を示し、ダイゴやあああああへの信頼を示すたび、やや複雑な気持ちに駆られている。
もっと構ってほしい。

 

22>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/17() 23:02:15.01ID:rcgeG/4c

ルビィちゃん♀ LV1 がんばりや @フェアリーZ
とくせい:フェアリーオーラ
得意わざ:あまえる、さいはい
ダイヤさんの妹。隠れガチ勢。ダイヤさんがポケモンを楽しんでくれることがなにより嬉しく、不安な未来が見えても口出しするラインを弁えてこらえるなど、公平なセコンドとしての評価が高い。可愛い口調で辛辣なツッコミをすることにも定評がある。
たまに煽られてガチな声が出る。


鞠莉♀ LV3 きまぐれ @ひかりのこな
とくせい:ムラっけ
得意わざ:こうごうせい、ちょうはつ
ダイヤさんの親友。感情と合理を併せ持つハイブリッド戦士で、ポリシーの前にはリセットにためらいを見せない、三値を半分自己解析で理解し旅パに努力値を振ろうとするなど、癖のある廃人になりつつある。
ダイヤさんをからかってはいるが、周りから見ると結構同じレベルで自分のポケモンに甘い。
モチベーションは「ダイヤをボコボコにすること」。

 

23>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/17() 23:03:53.13ID:rcgeG/4c

千歌♀ LV2 むじゃき @オレンのみ
とくせい:いたずらごころ
得意わざ:つぶらなひとみ、じゃれつく
6
歳児。ピンポイントで地雷を踏み抜く天才を持ち、思ったことをすぐ口に出してはダイヤさんやルビィちゃんに怒られたりする。
ポケモンの知識は中途半端でダイヤさんと一緒に初見だらけのオメガルビーを楽しんでおり、唯一「協力プレイ」をすることができる観戦者。
実況に呼んでもらえないと拗ねる。


果南♀ LV3 のうてんき @とつげきチョッキ
とくせい:ちからずく
得意わざ:ダイビング、ばかぢから
Aqours
内での最強格廃人。「流行ったパーティだいたい全部試してそう」とまで言われている。
こんらんのために2ターン費やすお茶目さも持つ。

 

24>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/17() 23:06:00.30ID:rcgeG/4c

花丸♀ LV1 おっとり @ものしりメガネ
とくせい:アナライズ
得意わざ:みやぶる
どこからともなくどくどくの魅力にあてられ、気づけば二言目には「どくどく!」と言い放つ謎の信仰心を手に入れた。
どう考えても「未来」なゲーム機を物珍しがるのも程々に、割と早い段階で最低限の仕組みを理解し楽しむようになったが、たまについていけず一人だけ放ったらかしにされる。
しれっと殿堂入りに居合わせた。


梨子♀ LV2 ひかえめ @メトロノーム
とくせい:ぼうおん
得意わざ:スケッチ、うたう
わけもわからないまま実況の相方に呼ばれ、概ねわけがわからないまま解放された人物。
前説もないままに繰り出されるダイヤさんの恐るべきネーミングセンスの数々に震えていたら相方の時間が終わった。「光の壁」という概念に触れたことで新たに到達した境地があるとかないとか。
善子の生放送にも駆り出されている。

 

25>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/17() 23:07:07.73ID:rcgeG/4c

曜♀ LV2 がんばりや @???
とくせい:???
得意わざ:???
詳細不明。


もくたんちゃん♀ LV3 れいせい @もくたん
とくせい:きもったま
得意わざ:おんがえし、ダイヤストーム
ダイヤさんの相棒だったり、親友だったり、ダイヤさん自身だったり、様々な顔を持つ。
何事にも物怖じせず淡々と歩みを進める姿が頼もしい反面、悪の組織のボスの手招きに抵抗なく応じる、超古代ポケモンの背中に飛び乗るなど、周りをはらはらさせるような大胆さが危うく映ることもしばしば。
稀に発言する。

 

26>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/17() 23:08:06.52ID:rcgeG/4c

SSは、要はダイヤさんとAqoursのみんながポケモンバトル(ゲーム)をするお話です。
ダイヤさんが世界をどうこうしたみたいな話にまつわる前作がありますが、そちらを読んでいなくても楽しめるように書くつもりです。前作はとてつもなく膨大な長さ(八スレ分)なのでよっぽど興味がある方だけ読んでください。

明日からのんびり更新を始めます
長くなるかもしれないので気長にお付き合いください

 

27名無しで叶える物語(SIM)2020/02/17() 23:09:02.04ID:Q34Mzo87

おちゅ

 

28名無しで叶える物語()2020/02/17() 23:09:53.91ID:3NHdp458

いとったんかワレェ!
元気してたか!?

 

29名無しで叶える物(dion軍)2020/02/18() 00:28:10.46ID:0xprntTP

期待値MAX

 

30名無しで叶える物語(もなむす)2020/02/18() 03:20:28.28ID:SmldzVF8

ぅゅ

 

31名無しで叶える物語(SIM)2020/02/18() 11:51:47.24ID:GNczC+AQ

9人でどうやって対戦するのかな

 

32名無しで叶える物語()2020/02/18() 12:32:59.38ID:nFzDdnu1

あなたを待ってた、期待しかない


あと花丸ちゃん剣盾で、ほとんどのポケモンから毒毒没収されたのショック受けてそう

 

33名無しで叶える物語(光)2020/02/18() 15:16:54.59ID:i5QJRh4o

ずっと待ってたぞ!!!

 

34名無しで叶える物語(しまむら)2020/02/18() 16:51:26.00ID:5xc41DVP

きたーーーーー!!!

 

35>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/18() 20:19:33.39ID:5WGaatj9

某日、黒澤邸──


善子 ドン

ルビィ ドン

ダイヤ ドドン


黒澤・午前会議


ダイヤ スッ

ダイヤ カチャカチャ… コポポポ…

ダイヤ「粗茶ですが」

善子「いやあなたがやるんかい」

ダイヤ「他に誰のやりようもないでしょう」

ルビィ「ごぜん会議…?」

ダイヤ「土曜日の午前に行なっているので午前会議よ」

ルビィ「なるほど!」

善子 ←土曜日の朝っぱらから内浦訪問を余儀なくされた人

 

36>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/18() 20:23:27.29ID:5WGaatj9

ダイヤ「さて、せっかく善子さんに無理を言ってお越しいただいたわけですから、早々に本題へ入るとしましょうか」

善子「そうね」

ダイヤ「ルビィ、議題を」パチン

ルビィ「はいおねいちゃん!」ゴソゴソ

ルビィ「ででん!」

『誰を味方に引き入れるか?』シュル

善子「なにその巻物」

ルビィ「作ったんだよ」

善子「なんのための演出なのよ」

ダイヤ「雑談は控えめにしてくださいな」コホン

善子 (CアゲAサゲ…)

ルビィ (CアゲAサゲ…)

 

37>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/18() 20:28:07.42ID:5WGaatj9

ダイヤ「先の一幕を二人とも覚えているわね」

善子「あんだけノリノリでやり合っといて忘れられるわけないでしょ」

ルビィ「けっこう楽しかったよ」

ダイヤ「鞠莉さんがわたくしに勝負を挑んでくる頃合いであることは、ルビィがくれた情報からもわかっていた。故にそれそのものに対する焦りはありませんでしたが──」


──果南「や、三人とも。ご機嫌いかがかなん?なんてね」


ダイヤ「果南さんが乱入してきた事実は、決して『ああそうですか』と流してよいものではない。ただ一人兵が増えただけと言うには些か重過ぎますわ」

 

38>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/18() 20:34:18.38ID:5WGaatj9

ダイヤ「果南さんと直接やり合うわけではないものの、彼女が持つ知識。戦術、視点。その全てを鞠莉さんが受け継ぐと考えると──相応の覚悟をしておかなければならなくなることでしょう」

善子「いいかしら、ダイヤ」ノ

ダイヤ「はい」

善子「確かに果南はとても強力よ。この間のお手抜きパーティであれだけの戦闘をして見せて、かつ自分で『レートで鳴らした』とか言っちゃうくらいなんだものね」

ダイヤ (お、お手抜きパーティ!?クギバットさん達が!?) ガンッ…

善子「頭の回転が早く、かつポケモンの対戦環境に慣れてる。この二つを満たす果南の実力は改めて言うまでもないのだけれど──」

善子 グイッ

ルビィ「わ!?」

善子「あなたには私とこの子がついてるのよ?」

 

39>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/18() 20:47:13.98ID:5WGaatj9

善子「果南自身が出てくるというならまだしも、セコンドとしての勝負なら正直こちらに分があると思うのよ」

善子「いい選手がいい監督たり得るとは限らない──あの究極に感覚で最強極めちゃってそうな人じゃ、自分が戦うのはよくても鞠莉にその全てを教えるのは向かないはず」

善子「対してこっちは、あなたのことをよくわかっていて物事の伝達相性も飛び抜けてる妹さんと」

ルビィ「ぅゅ」

善子「美人で知的であなたと相思相愛なこの私」

善子「あなたと鞠莉なら、ここからの育成力が結果を分かつと考えてもいいでしょう。だったらこの勝負──有利なのはこちらじゃないかしら」ギラン

ダイヤ「それではもはや善子さん達と果南さんとの勝負にすげ替わってしまいかねない点と、約一名心当たりのない方がお話に出てきた点がやや気にはなりますが、」

善子「言われてるわよ妹さん」ウリウリ

ルビィ「美人で知的でおねいちゃんと相思相愛な人はいつ会議に来るんですか?」

 

40>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/18() 20:56:38.13ID:5WGaatj9

ダイヤ「善子さんの言わんとすることは概ねわかりました」

ダイヤ「確かに果南さんは、ご自身の勉強はできても教える立場になるととんと頼りにならないタイプの方ですからね。それがことポケモンに至ってのみ改善されてしまうという事態さえなければおっしゃる通りでしょう」

ルビィ「ってことは、ルビィとよしこちゃんでおねいちゃんをびしばし特訓すればいいってことだよね!」ヒリヒリ… ←善子にほっぺたむぎゅーってされた

善子「そう。とうとう私の可愛い闇の眷属達をお披露目するときが来たということ!」ヒリヒリ… ←そしてダイヤにほっぺたパシーンされた

ダイヤ「あまりりこちゃん♡(旅パのジュカイン)達に戦闘戦闘と強いたくはないけれど、これも一つ、成長の機会と思えばこそ」

ダイヤ「もくたんちゃんと共に一皮剥けるのもよいでしょう」

善子「そんじゃさっそく、実戦の中で特訓開始よ!」

ダイルビ「「おーーーっ!!」」

 

41>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/18() 20:59:38.96ID:5WGaatj9

善子「…」オー…

ルビィ「…」オー…

ダイヤ「…と、いうのがだいたい昨日までの流れを要約したもので」

善子「必要だった?この寸劇本当に必要だったかしらね?」

ダイヤ「ルビィ」パチン

ルビィ「うん」スマホ スッ


『果南ちゃん:ダイヤは鞠莉と対戦するんだよね』

『果南ちゃん:私はルビィと善子とやるってことでいいのかなん?』

『果南ちゃん:私2ロム操作で、マルチでもやる感じ?』


ダイよしルビ (((この人めっちゃやる気──!!))) ドーン

 

42>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/18() 21:10:47.82ID:5WGaatj9

善子「この後も延々と『うまくバランスを調整した上で二対一を実現する形式』が湯水のごとく提案されてきたのよね…」

ルビィ「ちょっとうるさかったから通知切っちゃったよ…」

ダイヤ「こんなにもポケモンに熱心になるとは思いもしませんでしたわ…」

善子「中学時代に同級生でありたかったわ」

ルビィ「果南ちゃんのでしゃばり具合に、鞠莉ちゃんもなんかだいぶ困惑してたよね。いつもより返信すっごく遅かったし」

ダイヤ「…まあ、それだけならば数多の提案から一つを選んで二人対一人の対戦を行えばよかったのですが……」スマホ スッ


『善子さん:さっきから聞いてりゃ、まるで当然自分が格上かのように』

『善子さん:あなたの相手なら私が一人でやってやるわよ!!』

『果南さん:へえ』


ルビィ「まさかのよしこちゃんがケンカに乗っちゃうとゆう…」

善子「面目ない」シクシク…

 

43>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/18() 21:15:17.55ID:5WGaatj9

ダイヤ「あれだけ執拗に『どうすれば二人が自分と釣り合うか』を提案され続ければ、そうなる気持ちもわからないでもありませんけれどね」

ルビィ「でも、結局それがきっかけで」

善子 スマホ スッ


『マリ:それじゃこうしましょうよ』

『マリ:人数合わせてチーム戦!』

『マリ:マリー達の他にもポケモンに興味ある子がいたはずでしょ♪』


善子「…ってなことになっちゃったのよね」

ルビィ「つまりここからは、」

ダイヤ「我々の中での──味方争奪戦…!」

 

44>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/18() 21:25:13.73ID:5WGaatj9

ダイヤ「とは言え部内の全員でやるとなると奇数になってしまうので、そこはやりようを考えなくてはなりませんが──ひとまず!誰をわたくし達の陣営に引き入れるか、それを話し合おうというのが本日の議題ですわ」

ルビィ「戻ってくるのにずいぶんかかった」

善子「つっても元々こっちのが多いんだし、味方にできても一人か二人。慎重に考えないとね」

ダイヤ「ただ、手をこまぬいているわけにもいきませんわ。鞠莉さん達だってこちらと同様、早ければもう味方の獲得に動き出す頃でしょうから」

善子「それもそうね。欲しいのは即戦力だけど、正直私達以外にそこまでポケモンに精通してそうな人っていないし…」

ルビィ「へたに強そうな人をねらっちゃうと、鞠莉ちゃん達と出くわしちゃうかもしれないよね」

善子「うわ、それはそれでかなり面倒くさいわね…」

ダイヤ「うーむ………それでは、」

よしルビ「「それでは…?」」


誰を勧誘しにいきましょう? 
>>46
※ できればAqours内のメンバーがいいです。

 

45名無しで叶える物語(光)2020/02/18() 21:27:44.13ID:pxIsDita

ほのか

 

46名無しで叶える物語(ぎょうざ)2020/02/18() 21:29:40.29ID:l33xv7Wj

せーら

 

47>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/18() 21:46:35.09ID:5WGaatj9

ダイヤ スマホ スッ

善子「お?」

ダイヤ ライン パッ

ルビィ「おお?」

『聖良さん』ポチッ

よしルビ「「んんん~~~???」」

テンテンテン テンテンテン…

ダイヤ「出るでしょうか」

善子「え、へ?出たらどうだっての…?」

ダイヤ「あなたはなんのためにわざわざ土曜日の午前から内浦へ来たというのですか」

善子「それは味方を誰にするか話し

ダイヤ「ああ、聖良さん。おはようございます、ダイヤですわ」

善子「んんんんんっ!!」ジタバタ

ルビィ「どうどうよしこちゃん、どうどう」

 

48>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/18() 21:49:21.28ID:5WGaatj9

ルビィ「おねいちゃん、スピーカースピーカー」ヒソ

ダイヤ「! 少しお待ちくださいな、音声出力先を変えますので」ポチ

ダイヤ「聞こえますか?」

聖良『はい、変わらず聞こえていますよ』

ルビィ「聖良さんおはようございます」

聖良『その声はルビィさんですね。おはようございます』

ルビィ「よしこちゃん」ツン

善子「あー…ハヨザマス…」ボソボソ

聖良『善子さんもご一緒でしたか。おはようございます』

ルビィ (今のでわかったんだ)

 

49>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/18() 21:54:43.14ID:5WGaatj9

聖良『皆さん揃ってどうかしましたか?あ、もしや合宿中ですか。さすが、土日を使って合宿とはやりますね。なるほど、合宿中の効率的なメニューを相談したいといったところでしょうか。ふふ、いいですよ。まずは鍛えたいポイントを教えてもらえますか?』

善子「この人、一人でなに言ってんの?」

ルビィ「なんてことゆうの!」

ダイヤ「ああいえ、聖良さん。スクールアイドルのお話ではないのです」

聖良『おや、私としたことが早とちりでしたね。なんのお話でしょう』

ダイヤ「ポケモンのお話なのですが」

聖良『ポケモン』

聖良『…』

聖良『……ポケモンですか』

善子 (困惑してる!めっちゃ困惑してるでしょこれ!) ヒィィィ

ルビィ (そりゃそうだよ…)

 

50>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/18() 21:58:21.98ID:5WGaatj9

聖良『はは…私ともあろう者が、お恥ずかしいことです』

ダイヤ「はい?」

善子 (私ともあろう者が、ってマンガでも聞いたことないわよ)

ルビィ (普通の人からは出てこない言葉だと思う)

聖良『いつの間に開始通知の設定を切ってしまっていたのでしょう、まさか理亞がなにか触ってしまったとか!』ガサガサ

善子「あんたも開始通知登録してるんかい!!」


聖良はダイヤさんがオメガルビーをプレイする様子を観て楽しむ趣味があるのだ!
※ 気にしなくていいです

 

51>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/18() 22:05:24.47ID:5WGaatj9

ダイヤ「──という事情でして、聖良さんにわたくし達の陣営に加わってもらえたらと思いご連絡した次第ですわ」

聖良『ほう、面白そうなことになっていますね。Aqoursの皆さんの仲の良さは、やはり特筆すべき部類に入ります』

ルビィ「レギュラー争いがないからだと思います」

善子「なるほど」

聖良『私、それに理亞も、あれ以来ポケモンへの興味が湧いて止まないところであることは認めましょう』

ルビィ (わいてやまないんだ)

ダイヤ「それでは、ぜひ理亞さん共々わたくし達の陣営に──」

聖良『ですが、それはやめておきます』

善子「!」

ダイヤ「なぜ、ですか…?」

 

52>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/18() 22:12:45.84ID:5WGaatj9

聖良『実は私達、ちょうどポケモンのゲームを一緒に始めましてね』

ルビィ「えっそうなんですか!」

善子「だったらちょうどいいじゃないの。対戦好きじゃないの?」

聖良『好きかと聞かれればキライではありませんし、皆さんと遊ぶ機会を得たい気持ちは山々です。ですがそれ以上に、今は理亞と二人で遊ぶ時間を優先したいんです』

ダイヤ「! 聖良さん、確か進路を…」

聖良『はい、まあ。そんなわけで、気兼ねなく理亞とゲームをして遊ぶ時間というのがたっぷり取れる期間はそう長く残されていないんですよ』

聖良『ポケモンって離れていても一緒に遊べましたよね?』

善子「そうね、Wi-Fiがあれば」

聖良『では、次の機会にはぜひ理亞と二人で参加させてください。今は二人で、二人のやりたいように遊びたいんです。せっかくのお誘いですが』

 

53>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/18() 22:15:38.00ID:5WGaatj9

ダイヤ「…いえ、そういうことでしたら無理を言うわけにはいきませんわ。妹との大切な時間を阻害しようと、他の誰でもないわたくしが言えるものですか」ニコッ

ルビィ「えへへ…」

聖良『私達が参加させてもらうときには、完璧なチームワークで皆さんを蹴散らしてあげますよ』

善子「へえ、言うじゃない。楽しみにしてるわよ」

ダイヤ「理亞さんはお傍に?」

聖良『いえ、買い物へ行っています。先ほど出たばかりなので戻るにはまだかかるかと』

ダイヤ「そうですか。いえ、いらっしゃるならお声をと思っただけですわ。よろしくお伝えくださいな」

聖良『ありがとうございます。そちらも、鞠莉さん達によろしくお伝えください』

ダイヤ「ええ。では」

ルビィ「さようなら~」

善子「またね」

プ…

 

54>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/18() 22:19:39.26ID:5WGaatj9

ダイヤ「と、いうことで」

ダイヤ「聖良さんの獲得には失敗しました」

善子「失敗したわね…」

ルビィ「でもりあちゃん達ポケモン始めたって!」

ダイヤ「ええ、自分の影響で好きなものが拡がっていくというのはなんとも嬉しいものね」

善子「ククク…私の実力も知らないで、随分な大口を叩いてくれたわね。聖良とやるのが楽しみだわ」

ルビィ「りあちゃんどんなポケモン使うのかな~」

ダイヤ「聖良さんはタマザラシがお気に入りのようでしたが──」


──トドゼルガ『ゼルルァグァ!』


ダイヤ (どうかしらねえ…)


ダイヤ陣営:進展なし…

 

55>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2020/02/18() 22:20:15.79ID:5WGaatj9

今日はこんなとこで。
しばらく仲間集めパートになります、次は鞠莉陣営視点です

 

56名無しで叶える物語(もんじゃ)2020/02/18() 22:56:34.45ID:bb1U8AXY

更新乙
進展は無かったけど日常会話で既に楽しい

 

58名無しで叶える物語(SIM)2020/02/19() 11:22:16.61ID:xNWTOOcV

よーちゃんが月ちゃん連れてきて5 vs 5とか?

 

59名無しで叶える物語()2020/02/19() 11:28:02.43ID:LOJ4gLQL

乙です
あなたちゃんあたり呼べば、割とすぐに内浦に来そう

...
あの娘の行動力考えると、いざポケモンやろうとなったら同好会の皆に6Vメタモンとか配りそう

 

60名無しで叶える物語(SIM)2020/02/19() 11:31:12.55ID:xNWTOOcV

前作はAqoursだけでやってたし個人的にはスクスタ次元にはなって欲しくないかなあ

 

61>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2020/02/19() 13:20:50.20ID:+Zdbu3q6

ああ…
変に期待させてしまってもよくないので先にお話ししておきますが、Aqoursだけでやるつもりです
仲間集めは残りのメンバーで誰がどっちの陣営に付くか、それだけを決めるためのパートです

 

62名無しで叶える物語()2020/02/19() 14:41:23.28ID:4kFILGnA

ってことは55でやるなら、4人の方が誰か2回戦うことになるのかな?

...
これダイヤちゃんに2回戦わせてみたいかも