498>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/14(月) 19:09:46.18ID:Ju4KWLzn
ダイヤ「えー…と」
ダイヤ「これまでに出会ったドラゴンタイプは、メガりこちゃん♡にまりさん、それとチルタリスくらいのものね…」
ダイヤ「そもそもデータが圧倒的に少ない点もさることながら、」
──『マルの ほうでん!』シバァシバァァッ
──ダイヤ『どうですか!電撃のダメージは──…あら?効果は抜群…』
──ルビィ っ【コメント】ドラゴンタイプの相性を全部自力で把握できるかな? サッ
──ダイヤ『ど──ドラゴンタイプずるじゃん!』
ダイヤ「ついぞわたくしは、ドラゴンタイプの相手に効果抜群のわざを放つことは叶わなかったのよね…」
499>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/14(月) 19:14:11.67ID:Ju4KWLzn
ダイヤ「…はっきり言いましょう。わかりません」
善子「でしょうね」
善子「ま、さすがのダイヤも未経験のものは仕方ないわ。水が炎ってほど想像しやすいものならまだしも、ドラゴンの生態なんか考えたこともないでしょうし」
善子「言っちゃっていいの?」
ダイヤ「はい。りこちゃん♡達を敗北に晒すリスクを思えば、そんな些事には構っていられませんわ」
善子「見上げた迷いのなさね…」
善子「ドラゴンタイプの弱点は、ずばり、こおりタイプとフェアリータイプよ」
ダイヤ「!」
500>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/14(月) 19:19:38.38ID:Ju4KWLzn
ダイヤ「そう、そう──…」
ダイヤ「生物である以上、極端な寒さに弱いのだという理屈にはある程度頷けるけれど、フェアリー…?フェアリーって妖精のことでしょう?それがドラゴンとどのような関係で…」
善子「そこは考えないことをお勧めするわよ。ポケモンのタイプ相性に疑問を呈し始めたらキリないし」
ダイヤ「はあ、そういうものだと飲み込むしかないと…」
善子「そゆこと。それよりも、これで思考が進められるんじゃないの?」
ダイヤ「おっと、そうだったわ。世界観については後日ゆっくり思考を巡らせて楽しむこととして、目下はドラゴン対策でしたね」
ダイヤ「えー、ドラゴンタイプにはこおりタイプかフェアリータイプのポケモンで立ち向かえばよい、と…えー……」カチカチ
ダイヤ カチカチ…
ダイヤ カチカチ……
ダイヤ「…いなくないですか!!?」ガーンッ
善子「やっと気づいたわね」
501>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/14(月) 19:24:42.65ID:Ju4KWLzn
ダイヤ「え?これは…どういうことですか…?」
善子「どうもなにも、ダイヤ自身が言った通り。あなたが使える──じゃない、頼れるポケモンの中には、いないのよ。まともなこおりタイプもまともなフェアリータイプもね」
善子「かろうじて、そこの」トン
ダイヤ「!」
『♡♡りあ♡♡』
善子「赤毛ツインテのタマザラシはこおりタイプだけれど、捕まえたままの状態でレベルは31。とてもここからの実戦に駆り出せる個体じゃないわね」
善子「フェアリータイプに関しては、そもそもいない。どちらかと言えばここではフェアリータイプを採用したかったんだけど…」
善子 (ORASは第三世代までのポケモンがベースになってる関係上、フェアリーのレパートリーは貧困なのよね。それは仕方ないわ)
502>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/14(月) 19:28:22.96ID:Ju4KWLzn
ダイヤ「し、しかし…『いない』で切り捨ててしまってよいことなの?善子さん自身がおっしゃったのでしょう、ドラゴンタイプへの対策は必須だと」
善子「言ったけど、それもあくまで私の感覚ってだけだからね。対策しとかなかったら問答無用で詰むって話でもないし、ダイヤがやってみたら案外するっといけちゃうかも──」
ダイヤ「…」
善子「──なんてのは、まあ、出任せよ」
ダイヤ「ですわよね」
善子「この状況でなおドラゴン対策を諦めないとしたら、ダイヤはどうする?どう考える?」
ダイヤ「そう──ね……」フム…
503>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/14(月) 19:39:38.62ID:Ju4KWLzn
ダイヤ (他のコ達でなんとかする──というのは具体的に欠けるし、そもそも今は『ドラゴン対策をする』という前提で思考をしなければならないのだから、それは置いておいて)
ダイヤ (換言すれば、『どうやってまともなこおりタイプかフェアリータイプのポケモンを用意するか』ということでいいのかしら)
ダイヤ (『まともな』という前置詞はあまり気持ちのいいものではないけれど、それも今は一旦忘れるとして──)
ダイヤ (フェアリータイプはどうしようもない、のでは。ボックスの中にはマリルにマリルリ、クチートがいるけれど、いずれも♡♡りあ♡♡さんよりさらにレベルが低く、チャンピオンロードのハリテヤマにも太刀打ちできないでしょう)
ダイヤ (…こうなると、こおりタイプも状況は変わらない。フェアリータイプの顔触れより少しレベルが高い♡♡りあ♡♡さんがいるとは言え、決してりこちゃん♡達と遜色なく肩を並べられる水準ではない)
ダイヤ (新たなこおりタイプかフェアリータイプのポケモンを捕まえる…?いや、ホウエン地方巡りの旅も含めて行けるところには概ね行ったはずだし、出会ったポケモンはみんな捕まえてきた)
ダイヤ (つまり今のわたくしのパーティとボックスの中こそが、考え得るめいっぱいの可能性──)
504>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/14(月) 19:43:34.87ID:Ju4KWLzn
ダイヤ「つ──」
善子「!」
ダイヤ「──いえ…」
ダイヤ (捕まえる、という案はブレインストーミングで出すにも憚られるほどの稚拙な回答)
ダイヤ (しかしそうなったら、これ以上なにができるというの?)
ダイヤ チラッ
善子「…」
ダイヤ (…いえ、でも)
ダイヤ (善子さんがこうして思考を促すということは、最善の答えか、あるいは辿り着かせたい結論があるのだろう)
ダイヤ (それが『現状ドラゴン対策はできない』という結論なのだとしても、もっと論理的に辿り着くまでは、思考をやめてはならない──)
505>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/14(月) 19:50:07.12ID:Ju4KWLzn
ダイヤ (これまで越えられない相手に出会ってきたとき、わたくしはどうしてきた?)
ダイヤ (キンセツジムでのテッセンさんとのバトルでは──ルビィから授かったようちゃんで活路を切り開いた)
ダイヤ (フエンジムでのアスナさんとのバトルでは──ルビィ♡♡♡のがんじょうを最大限に発揮して勝機が見えるまで耐え抜いた)
ダイヤ (自身の能力に難があったヒンバスの頃のぶっぶさんとの歩みでは──どくどくという戦い方で敵を打ち破ることを覚えた)
ダイヤ (果南さんには──勝てなかったけれど、もしまたクギバットさんやマリアナさんと戦う機会があるならば、そのときはもっともっとりこちゃん♡達を鍛えて、必ず──)
ダイヤ「………………」
506>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/14(月) 19:55:01.39ID:Ju4KWLzn
ダイヤ「善子さん」
善子「うん」
ダイヤ「こおりタイプのポケモンも、フェアリータイプのポケモンも、今から新たな仲間を捕まえに出かけるというのは現実的ではないでしょう。それになにより、したくない」
善子「そうね。ダイヤは捕まえられるポケモンをほとんど捕まえてるから、それは徒労に終わると思うわ。それに、ここで全く新しい仲間を引き入れるくらいなら、こんなにも悩まないわよね」
ダイヤ「ええ。善子さんから強いポケモンをぶん取ってさっさと四天王を倒します」
善子「ダイヤ。言い方」
507名無しで叶える物語(たこやき)2019/10/14(月) 20:00:21.19ID:dJOn4Vzg
【コメント】ダイヤ。言い方。
508>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/14(月) 20:01:02.71ID:Ju4KWLzn
ダイヤ「ここまで来たわたくし達なのだから、きっとここからも進んでいける」
ダイヤ「最後の戦いになるというのならばなおのこと、わたくしはわたくしの仲間達と勝ちたい」
ダイヤ「自分が出会い、自分が運命を感じ、自分がときめき、自分が捕まえた仲間と」
ダイヤ「少なくとも──旅の道を共にすると約束した、ニックネームをつけてあげたコ達の中から一緒に来てほしい」
善子 (お…!)
ダイヤ「どうでしょう。善子さん」カチカチ
『♡♡りあ♡♡』
ダイヤ「この♡♡りあ♡♡さんを鍛えて──共に行くというのは」
善子「ダイヤ」
ダイヤ「善子さん」
善子 ニコッ
ダイヤ「…!」パァ
善子「♡♡りあ♡♡、では、ない!!」ブッブーーー!
ダイヤ「えええええええええええっっ!!?」
509名無しで叶える物語(ぎょうざ)2019/10/14(月) 20:02:16.48ID:jYSVvqtT
【コメント】四天王っていつも何してんのー?
510>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/14(月) 20:06:12.15ID:Ju4KWLzn
ダイヤ「うそぉ!?嘘でしょう!?ここに来てわたくしの出した結論を蹴るのですか!?そういう!?あなたが思い浮かべていた答え以外は問答無用でバツですか!?ああそう、たいそうなご身分だこと!」
善子「落ち着いてダイヤ」
ダイヤ「♡♡りあ♡♡さんを鍛える、このなにがいけないというの?現状最もレベルが高いこおりタイプのポケモンなのだから、理には叶っているでしょう」プクー
善子「まあまあ。誰かを鍛えて連れていくってのは、私も同じ意見だから」
ダイヤ「…じゃあ、♡♡りあ♡♡さんではない他のコを…?」
善子「うん。とは言っても、ダイヤはフェアリータイプのポケモンには運命を感じたことがないみたいだから──」
ダイヤ「いやな言い方をしないでくださいな。常時ありもしない運命を感じているような発言の主が」ポコ
善子「うぉい」
【コメント】ダイヤ。言い方。
ダイヤ「あら失礼」
善子「いや言い方だけじゃない!内容!内容にそもそも問題があったわよ!」
511>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/14(月) 20:09:27.06ID:Ju4KWLzn
善子「もちろんどうしても♡♡りあ♡♡がいいってんならそこは任せるけど、私が推したいのは、どっちかというとこっちね」トン
ダイヤ「え…」
善子「♡♡りあ♡♡と同じ場所で捕まえた、『もう一匹のこおりタイプ』」
『ゆきほ』
善子「突然出てきた知らない名前に私は戸惑ってるけど──このユキワラシの方が適任なんじゃないかって、思うのよね…!」
ゆきほ『…』
ダイヤ「ゆきほさん、が…」
512名無しで叶える物語(茸)2019/10/14(月) 20:19:58.04ID:jVTu4PDy
【コメント】ゆきほは美人になるぞ
513>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/14(月) 20:23:34.13ID:Ju4KWLzn
善子「私が♡♡りあ♡♡よりゆきほを推す大きな理由は、そのタイプね。ここで言いたいのはこおりタイプのことじゃなくて、併せ持つもう一つのタイプのことね。
善子「♡♡りあ♡♡のみずタイプはメジャーなタイプで、よくも悪くも素直な相性と強さ弱さを持ってる。もちろん悪いタイプじゃないわ。
善子「一方、ゆきほの複合タイプはというと──ゴーストタイプ。まあ、うん、複合させるならゴーストタイプ。
善子「反面こっちはかなり癖があるタイプで、有効に生かせる局面は限られてくると思うわ、私でも。ただま、こと四天王戦においてなら生かせる局面もあるんじゃないかなってね…
善子「みずタイプにこだわるならダイヤを連れていけばいいんだし、ここは範囲を広く取るって意味でも、私はゆきほを推すわ」
514>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/14(月) 20:26:50.57ID:Ju4KWLzn
ダイヤ「ふむ」
ダイヤ「ぶっぶさんとタイプが被ってしまうと言われると、数少ない選択肢の中でそれは確かにもったいなく思える──のはいいとして」
ダイヤ「隠しているもう一つの理由をお言いなさいな」
善子「あら?どうしてわかったの?」
ダイヤ「と~~~ってもニヤニヤしているからです」
善子 フッ
善子「ダイヤの前じゃ、隠し事の一つも満足にできないってね──」
ダイヤ「ルビィでも一秒で気づくと思うわよ」
善子「あの子はあれでいて鋭いからノーカン」
515>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/14(月) 20:32:16.82ID:Ju4KWLzn
善子「私が善子を推すもう一つの理由、それはね」
【コメント】ゆきほは美人になるぞ
ダイヤ「…」
善子「…」
ダイヤ「…また助平な理由ですか」ハァ
善子「ちょおい!待て待てえい!誰がケモナーよ!つか『また』とか言うんじゃないわよ、誤解されんでしょ!!」
ダイヤ「助平な理由ではないとしたら、他になにがあるというのですか」
善子「どういうこと!?ダイヤさん、その発言に自ら違和感はありませんか!?」
善子「私がゆきほを推すのは──進化にめざめいしが必要だからよ!!」
516名無しで叶える物語(たこやき)2019/10/14(月) 20:35:29.53ID:dJOn4Vzg
【コメント】ヨシコはよしこが好きなんだね
517名無しで叶える物語(邪馬台国)2019/10/14(月) 20:35:40.86ID:zv9kvp1Z
【コメント】めざめいしによって内なる自我を解き放たれたポケモンはトレーナーと共に過ごした記憶を忘れてしまいますが……それでも貴女は進化させますか?
518>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/14(月) 20:35:51.64ID:Ju4KWLzn
ダイヤ「は?めざめいし?いえ、なによりなぜ今進化の話が出るのですか」
善子「貰ったでしょ、ミツルから。めざめいし」
――ミツル『…それと、もくたんさんに、これを――』
――『もくたんは めざめいしを 手に入れた!』
ダイヤ「貰いましたが、それが?進化の手段はあくまでも過程の話であって、進化した後の強さや戦いに影響するものではないと認識しているのだけど」
善子「それはそうよ。めざめいしは進化する手段の一つに過ぎない。ゆきほを進化させたら役目は終わり、力を使い果たしてただの石ころに成り果てるわ」
ダイヤ「だったらそれが一体、
善子「めざめいしってね、キルリアがエルレイドに進化するためのどうぐでもあるのよ」
ダイヤ「へ」
519>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/14(月) 20:40:42.29ID:Ju4KWLzn
ダイヤ「キルリアがエルレイドに進化するための…」
善子「そう。めざめいしは比較的最近発見されたばかりの石でね、進化に適用できるポケモンはまだ全然見つかってないの」
善子「そんな貴重な石を、ミツルがあなたに託したの。自分の相棒の進化にも使った特別な思い入れのあるどうぐを、あなたに託したのよ」
ダイヤ「…!」
善子「それがどういうことか、あなたならわかるんじゃない?」
ダイヤ「ミツルさんはわたくしに、石ではなく…その想いを、願いを…託してくださった、と…?」ワナワナ…
善子「本当の気持ちは、私はミツルじゃないからわからないわよ。でも」
善子「めざめいしに込められているのかもしれないミツルの想いが、願いが、強力なエネルギーとなってゆきほに流れ込み、そして──絶対に避けては通れない『ドラゴン対策』の要になる」
520名無しで叶える物語(SIM)2019/10/14(月) 20:41:25.27ID:zv9kvp1Z
【コメント】ミツルは友情よりも強さを求めた哀しい男なんだね
521名無しで叶える物語(ぎょうざ)2019/10/14(月) 20:44:41.35ID:jYSVvqtT
【コメント】めざめいし使わなくてもゆきほは進化するのぜ
522>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/14(月) 20:45:15.81ID:Ju4KWLzn
善子「あなたともくたんの旅は、これまでだってたくさんの人々に支えられてきたものよね」
善子「その最後に受け取った石を──意思を、あなたはどうすべきなのかしらね…」
ダイヤ「…………っ」
善子 (決まった──)
善子 (完っ璧!)
善子 (散っていったライバルの想いを受け継いで最終決戦に挑み、そして勝つ!くう…最高に熱いシナリオじゃない!)
善子 (ふふふ…堅物生徒会長のダイヤちゃんも、これには感涙せずにいられないでしょ──)
ダイヤ ガタッ
善子「うおわっ!?」
523名無しで叶える物語(ぎょうざ)2019/10/14(月) 20:47:04.22ID:jYSVvqtT
ってこれフォローなってないやんけ!誰か導いてあげて
524>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/14(月) 20:48:20.00ID:Ju4KWLzn
ダイヤ「ゆきほさんを連れていきましょう」
ダイヤ「ゆきほさんにめざめるパワーを注ぎ込み、そして共に来てもらいましょう」
善子「う、うん…めざめるパワーって言うと別のものになるけど…」
ダイヤ「ミツルさんの意思は──わたくしが必ず継いでみせます!!」ゴオオオッ
善子 (き、期待より相当強く響いた…!)
ダイヤ「そうと決まればゆきほさんを早速進化させましょう。そうしましょう。戦いは目前、絆を育む時間は一秒だって惜しいのですから」カチカチ
善子「や、ちょ、石進化はタイミング考えないと結構失敗することが多いから…」
【コメント】めざめいしによって内なる自我を解き放たれたポケモンはトレーナーと共に過ごした記憶を忘れてしまいますが……それでも貴女は進化させますか?
525>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/14(月) 20:52:14.51ID:Ju4KWLzn
ダイヤ「…………ほう…?」
善子「いや!待て!嘘をつくんじゃない!そんなことないわよダイヤ、それはどっちかというとメガシンカによく見られる傾向で」アワアワ
ダイヤ「メガシンカにはそんな裏面が…?」
善子「ほああっしまったああ!!そんなことない、そんなこともないから安心してメガシンカしていいわよ!っだああ違う!メガシンカを推したいわけじゃない!」
【コメント】めざめいし使わなくてもゆきほは進化するのぜ
【コメント】ミツルは友情よりも強さを求めた哀しい男なんだね
ダイヤ「…ミツルさんは、強さを求めるあまり…ラルトスさんの想いを蔑ろに…」プルプル…
善子「ノンノン!ノンよ、ノンよダイヤ!あのエルレイドは特別な絆を持ってたからミツルとの想い出をなくしてなんかいないから!」
ダイヤ「特別な絆のないわたくしがトレーナーでは、ゆきほさんは想い出をなくすと!?」
善子「ひょええええっどこまで行っても話が好転しなぁぁぁぁい!!」
527>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/14(月) 20:57:53.26ID:Ju4KWLzn
ダイヤ「いいですもん!欲しいのはこおりタイプの力なのだから、進化などさせなくてよいですもんっ!」
善子「口調!なんだか口調ぶれてますよダイヤさん!」
ダイヤ「残る枠は二つ、口惜しいけれどルビィ♡♡♡にはお留守番していただくとして、物理受けにまマさんと特殊受けにぶっぶさんを連れていきましょう」カチカチ
ダイヤ「さー、これでパーティが完成したわ。いざ行かん、最後の戦いへ!」ゴー
善子「ままま待って!あまりの事態に内なるポケ廃が目覚めちゃってんじゃないのよ!誰が物理受けだ特殊受けだなんて言葉を教えた!?あなたまだ知らない言葉でしょ!ってかゆきほ!そのレベルはまずい!それは絶対無理!」
ダイヤ カチカチカチカチ
善子「無心で先を急ぐなあああああ!!」
なんとかダイヤを宥め透かし、一旦十字キーを手放させるまでに、実に二十分を費やしたという…
528>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/14(月) 20:58:56.92ID:Ju4KWLzn
パーティ編成でこんなにレス使うとはね。
一つひとつの会話が長いわこの人達…
ゆきほのレベリングは描写しますか。いらないですか。
529名無しで叶える物語(たこやき)2019/10/14(月) 20:59:47.47ID:wX6ZMJH/
断片的にあったほうがいいかも
技覚えるタイミングとかだけでも
530>>1 ◆1Y9DDrqNbw (しうまい)2019/10/14(月) 21:33:01.68ID:SiFXeQXt
承知
わざマシンより、名前の挙がったれいとうビームとシャドーボールは採用します
残りのわざは決めちゃっていいですかね
531名無しで叶える物語(茸)2019/10/14(月) 21:54:14.66ID:aaxVjW5w
【コメント】氷のつぶては忘れさせてはいかんぞ。先制技を崇めよ。テテフは○ね
532>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/15(火) 06:08:51.29ID:87HM+Mqa
チャンピオンロード
ダイヤ カチカチ
『相手の ドゴームは 倒れた!』
『学習装置で 手持ちの ポケモンも 経験値を 貰った!』
『ゆきほは 23レベルに 上がった!』
『ゆきほは 新しく こおりのキバを 覚えたい…』
ダイヤ「こおりのキバだそうです」
善子「いらないいらない。こごえるかぜの下位互換よ」
ダイヤ「そ、そうですかね…?」
『ゆきほは こおりのキバを 覚えずに 終わった!』
533>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/15(火) 06:18:00.63ID:87HM+Mqa
善子「ポケモンを育てるときは、まず方針を決めないとだめよ。でないとその時々でわざの取捨選択をしてたら、結局器用貧乏な育ち方をしちゃうから」
ダイヤ「方針とは、例えば?」
善子「そうねえ。例えばミロカロスのダイヤなんかわかりやすいじゃない」
善子「あのコはまずどくどくを刺して、メロメロとじこさいせいで粘って相手が倒れるのを狙って、隙があればなみのりで攻撃して倒しちゃう、って感じでしょ。これはかなりしっかりした型に育ったわね」
ダイヤ「そ、それはまあ、ぶっぶさんの能力を活かすにはそれが最もよいと感じたので…」
善子「それよ!」ビッ
善子「育てるポケモンを決めたら、まずはそいつをじっくり見る!そしてよく知る!なにができそうでなにができなさそうなのか、誰に強くて誰に弱いのか」
善子「そこら辺を見極めた上で『どういう戦い方』をさせるか決めて、あとはその通りに育てる」
善子「これがポケモンの基礎の基礎よ」
ダイヤ コクコク
534>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/15(火) 06:25:56.65ID:87HM+Mqa
ダイヤ「ではゆきほさんをじっくり見て、そしてよく知るとしましょう」カチカチ
ゆきほ『…』
ダイヤ「いつも寒そうにしていて、見ていてなんだか心苦しくなりますわ」
ゆきほ『…』
ダイヤ「お口が小さいと思っていたけれど、全体的に身体が小さいのね。早く進化させてあげたいわ」
ゆきほ『…』
ダイヤ「とくせいは『ムラっけ』、『能力が あがったり さがったりする』と非常に抽象的で掴み所のない記述だけれど、これこそが他ならぬゆきほさんの個性なのよね。むむ…能力が上がったり下がったりすることを念頭に置いた戦い方を…」
善子「ああ、それ進化したらとくせい変わるから無視していいわよ」
ダイヤ「そんなあっ!?」ガーンッ
535>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/15(火) 06:31:04.64ID:87HM+Mqa
『ゆきほは 新しく まもるを 覚えたい…』
ダイヤ「まもる、ですか」チラッ
善子「…」
ダイヤ (少しずつ善子さんの癖がわかってきたわ)
ダイヤ (善子さんは本当に不要だと感じるわざについては大袈裟に『いらない』と強調する反面、有用なわざのときは口を挟まず、わたくしの判断を見守る傾向にある)
ダイヤ (こんな視点でゆきほさんのわざを選ぶのはやや小狡いようだけれど、つまり──まもるは覚えさせる価値があるわざだということ)
ダイヤ カチカチ
『ゆきほは 新しく まもるを 覚えた!』
善子「…へー、まもる採用するんだ。なかなかいい目をしてるじゃない」
ダイヤ「ふふふ、ありがとうございます」ニコニコ
536>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/15(火) 06:37:12.16ID:87HM+Mqa
『ようちゃんの ブレイズキック!』ボウンゴァァッ
ダイヤ「そろそろゆきほさんご自身でも戦えるようになったでしょうか」カチカチ
善子「さあねえ」
善子「大方育て終えるまでは他のコに任せといていいと思うけど。これで四天王に挑もうって段階になったら、実際の立回りを掴む意味で何戦かやってみればいいんじゃない?」
ダイヤ「はーい」カチカチ
【コメント】四天王っていつも何してんのー?
ダイヤ「!」
ダイヤ「いつも…わたくしのようなトレーナーの挑戦を受けるとき以外、ということでしょうか」
ダイヤ「四天王だってポケモントレーナーであることには間違いないのだから、それはもちろん…ポケパルレやレベリングなどではないかしら」
善子「いや、ダイヤ…今のたぶんダジャレだから…」
ダイヤ「ダジャレ…?」
ダイヤ「…」
──── |c||^.-^||────!
537>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/15(火) 06:41:16.39ID:87HM+Mqa
『ゆきほは 41レベルに
上がった!』
善子「よっ」ピョン
ダイヤ「!」
善子「そろそろね。進化させましょうか」
ダイヤ「おおっ…やっと!」
ダイヤ「しかし、なぜここまで進化を待ったのですか?めざめいしを使えばよいだけなのだから、思い立てばいつでも進化させることはできたのに」
善子「石で進化するポケモンって、進化したらわざを覚えなくなることが多いのよ。必要なわざはみんな覚えさせてから進化させろってことね」
ダイヤ「ほう、そのような癖が」
善子 (…さっき調べたところ、ユキメノコに関してはそんなことなかったけどね…黙っとこ)
538>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/15(火) 06:45:11.94ID:87HM+Mqa
善子「ま、あとは単純にレベリング効率の話よ。進化したポケモンより進化前の方がレベルが上がりやすいから、さっさとレベルを上げちゃいたいときは進化を遅らせるのも手ってこと」
ダイヤ「な、なるほど。勉強になるわ」
善子「あとー…」
『かみくだくの 代わりに 他の わざを 忘れさせますか?』
善子「うん、それいらないからとりあえずキャンセルして」
ダイヤ「あっはい」カチカチ
『ゆきほは かみくだくを 覚えずに 終わった!』
ダイヤ「こおりのキバと言い、やたら口を使うわざを覚えようとするわね。そんなに強靭な牙や顎を備えているわけでもなさそうだけれど」
善子「そういう気分の日もあるんでしょ」
539>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/15(火) 06:48:06.21ID:87HM+Mqa
善子「今ゆきほのわざはどんな感じ?」
ダイヤ カチカチ
ダイヤ「こうです」
『ゆきほ』
『こおりのいぶき まもる こおりのつぶて こごえるかぜ』
ダイヤ「なかなかゴーストタイプのわざを覚えてくださらないので、こおりタイプのわざばかりになってしまったわ」
善子「んー。ま、いいわ。おっけーおっけー、進化させましょっか」
ダイヤ (軽い)
540>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/15(火) 06:53:02.94ID:87HM+Mqa
『めざめいし』
『ゆきほに 使いますか?』
ダイヤ「ゆ」
ダイヤ「ゆきほさんに、使うわよ…!」
善子「思いっ切りやっちゃいなさい」コクン
ダイヤ「…ミツルさん、わたくし達に──力を!」カチー
『…おや?ゆきほの 様子が…』
ダイヤ「!」
デレレレッ
テッテッテッテッ テッテッテッテッ テー
ダイヤ「き──来た…!これは紛れもない、進化の兆し!」
善子 (そりゃそうでしょ)
シュワシュワシュワ…
ダイヤ「ゆきほさんが、今、進化する──!」
…パァァァァ
『ゆきほは ユキメノコに 進化した!』テーテーテー
541>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/15(火) 06:55:26.41ID:87HM+Mqa
ダイヤ「ほう、ユキメノコに…!ゆきほさんはユキメノコの進化する前の姿だったのね」
善子「…」
『ゆきほ LV41』
善子「…どうやらそのようね!」ニパッ
ダイヤ「なるほど、ふむ、ユキメノコ…」シゲシゲ
善子「どしたの?」
ダイヤ「いえ。確かに美人さんに育ったなと思いまして」
善子「その話は私と関係ないからもう忘れてくれる!?」
『ゆきほは 新しく ゆうわくを 覚えたい…』
ダイヤ「!」
542>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/15(火) 07:00:17.79ID:87HM+Mqa
ダイヤ「ゆ──ゆうわく…」
ダイヤ「メロメロ、とはまた違うのね。こちらは相手のとくこうを下げるわざですか…」
善子「とくこうをがくっと下げるわざなんてそうそうないから採用価値はありそうだけど、異性にしか効かないってのがなんとも言えない点ね。ピーキーっちゃピーキーだわ」
ダイヤ (これは、本当に採否が五分程度のときの反応…)
ダイヤ (せっかくならば覚えてほしい気持ちはあるけれど、ここにゴーストタイプのわざを少なくとも一つは入れなければならないことを考えると、そう余裕もないわね…)
【コメント】氷のつぶては忘れさせてはいかんぞ。先制技を崇めよ。テテフは○ね
ダイヤ「!」
善子「ん…」
543>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/15(火) 07:05:42.25ID:87HM+Mqa
ダイヤ「先制わざの大切さについては、果南さんにも説かれました。それゆえ威力が低いながらここまでこおりのつぶては忘れさせずにおいていますが…」
ダイヤ「やはり、大切にすべきわざですか?」
善子「そうね。いざってときに使えるわざの筆頭ではあるからね、先制わざは。技スペ──いえ、わざの枠に余裕があるなら積極的に忘れさせるものではないわ」
ダイヤ「…」
ダイヤ「では、先人達の言葉を信じ、こおりのつぶては大切にしましょう。残念ですが、ゆうわくは覚えられないわ」カチカチ
善子 (こごえるかぜを切らないのは、意外な選択ね。あんまり重要視しないかと思ったけど)
ダイヤ「ところで、テテフとはなんですかね?『テテフはマルね』ということは、強力な先制わざでしょうか」
善子「蝶のことでしょ、蝶」
ダイヤ「それはてふてふでは」
544>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/15(火) 07:12:44.49ID:87HM+Mqa
やがて…
『ゆきほ LV45』
『れいとうビーム まもる こおりのつぶて シャドーボール』
善子「こんなもんでしょ!」
ダイヤ「ユキワラシの頃とは比べるべくもないほど逞しくなりましたね」
善子「こおりのいぶきは冷ビの完全上位互換って気もするんだけどねー…不利なランク変化は無視できるし、結果的な威力も上。こおりの追加効果はないけど、極端な耐久ポケ相手じゃない限り一割なんかあってもなくもって感じだし…」ウーン…
ダイヤ「ではなぜわざマシンを使ってまでれいとうビームを覚えさせたのですか」
善子「神の意思」
ダイヤ「?」
545>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/15(火) 07:17:08.42ID:87HM+Mqa
ダイヤ「進化したことに伴い、とくせいは『ムラっけ』から『のろわれボディ』へ変更。成長して精神が安定し、引換えにゴーストタイプとしての才を発揮し始めたということね」
善子「見解ハイレベル過ぎるでしょ。ポケモン博士か」
ダイヤ「他のコ達も少々レベルアップしたし、これならば四天王も怖くはないわね」
善子「ま、この私がついてるんだから、大船に乗った気持ちでいなさいよ」
ダイヤ「わざがことごとく外れるというような不運に見舞われないことを祈っているわ」
善子「だ、堕天力の放出抑制障壁を展開しておくわ…」
ダイヤ「ぜひお願いいたします」クス
546>>1 ◆1Y9DDrqNbw (茸)2019/10/15(火) 07:18:39.01ID:87HM+Mqa
さて…
花丸合流にちょろっとレスを割いたら、いよいよ四天王戦に入ります
どうなるのか本当にわかりませんが、楽しんでもらえるよう頑張りますね
【安価SS】黒澤ダイヤの実況 門番退治編
了
に続く…