30ぬし ◆z9ftktNqPQ (風靡く断層)2018/08/04(土) 12:28:55.75ID:VQv5rb7a
ピンポーン
善子「おはよう。いらっしゃい」ガチャ
曜「おはヨーソロー!善子ちゃん!」
善子「善子じゃなくてヨハネって…」
曜「ん?羽?」
善子「…なんでもないわ」
善子 (この人は呼んでくれなさそうだものね)
曜「おじゃましまーすっ」
31ぬし ◆z9ftktNqPQ (風靡く断層)2018/08/04(土) 12:29:21.81ID:VQv5rb7a
善子「ねえ」
曜「なーに?」
善子「もう、わざわざ私の家に来る必要ないんじゃないの?どうせ同じバスで行くんだから」
曜「うーん…でももうこの生活スタイルに慣れちゃったからなー」
善子「一年間続けてきた生活スタイルに戻るだけでしょうが」
曜「あはは、いーのいーの。家を出るのが何時でも変わらないしさ!」
善子「変わらないことないと思うけど…」
善子「ま、あなたがいいなら私は構わないんだけど」
曜「うん♪」
善子 (タイミング悪くお母さんと出くわすことだけないように、それだけが切なる願いね…)
32ぬし ◆z9ftktNqPQ (風靡く断層)2018/08/04(土) 12:30:04.85ID:VQv5rb7a
善子 ゴクゴク…
曜「善子ちゃん、そろそろ友達できた?」
善子 ブッ
善子「んなななななななっ、なによ突然?!」フキフキ
曜「仲の良い一年のコがいるんだけどさ、善子ちゃんのこと聞いたらいつも一人でいるって言ってたから。気になっちゃって」
善子 (だ…誰よそんなこと言ったのーーーーっ!)
善子「し、心配ご無用です。女子高生は世を忍ぶ仮の姿…他者との交流など元より必要としない立場であって、」
曜「友達がいると学校は何倍も楽しくなるんだよ。よーちゃんは心配だなー」パリパリ
善子「おせんべい食べながら心配しないでちょうだい」
善子「そ、それに、あなたには言ってなかったかもしれないけど、友達ならちゃんといます」
曜「お、そうなの?」
曜「そっか、そうだよね~。一人も友達がいないなんてこと有り得ないもんねー」アハハ
善子「それ誰も彼もには言わない方がいいと思う。恨まれるわよ」
33ぬし ◆z9ftktNqPQ (風靡く断層)2018/08/04(土) 12:30:31.27ID:VQv5rb7a
曜「どんなコ?同じクラス?出席番号近いコ?鉄棒得意そう?」
善子「変な人。二年生。出席番号は知らない。鉄棒は苦手そうよ」
曜「にねんせい?」キョトン
善子「二年生」
曜「一年生に友達いないの?」
善子「純粋に疑問を持たないで。それ結構くるから」
――『善子ちゃん』
善子「…」
曜「?」
善子「…別にいないこともないけど。真っ先に思い浮かぶ友達が、その人ってだけよ」
34ぬし ◆z9ftktNqPQ (風靡く断層)2018/08/04(土) 12:30:58.55ID:VQv5rb7a
曜「ふ~ん。同級生より先に思い浮かぶなんて、よっぽど好きな相手なんだね!」
善子「ま、まあね…チェリーブロッサムは運命の絆を共有するリトルデーモンだからね」
曜「変わった名前のコだね!タメだけど知らないな~」
善子「本名のわけないでしょ?!」
曜「あ、あだ名?善子ちゃんのつけるあだ名かっこいいね!」
善子「う…っ?!」
曜「私も欲しいなー!善子ちゃん善子ちゃん、私にもあだ名つけてよ!」
善子「んにゃああああ…っ??!」
善子 (し、新鮮すぎる反応…どうすればいいの…)
善子「だ…だめ!あなたにはまだ真名を授けるわけにはいかないわ!」
曜「えー!なんでー?!」
善子「な…なーんーでーも~~~~っ!!」
………………
………
35ぬし ◆z9ftktNqPQ (風靡く断層)2018/08/04(土) 12:31:38.16ID:VQv5rb7a
ーバス車内ー
曜「ところで、善子ちゃんの友達ってなんてコなの?」
善子「その話また掘り返すの?」
曜「だってほとんどなんにもわかんなかったじゃん」
善子「真名と学年しか伝えてないものね…」
曜「私の知ってるコかなー?私、タメのコならだいたいみんな知ってるよ!」
善子「そうでしょうね、あなたは」
曜「ねえねえ、なんてコ?」
善子「どうしてそうぐいぐい来るのよ。そんなに知りたいこと?」
曜「知りたいよー。善子ちゃんの友達は私の友達だからね」
善子 (この思考がこのオバケを生んだのね)
善子 (…でも)
36ぬし ◆z9ftktNqPQ (風靡く断層)2018/08/04(土) 12:32:13.25ID:VQv5rb7a
――善子『これが私のリトルデーモンであるチェリーブロッサムよ』
――CB『ハァイ、こんにちは☆』
――曜『うわあめっちゃ美人!』
――善子『こちらよくうちに来る人、曜さん』
――曜『おはヨーソロー!』
――CB『なんて素敵な人!』
――曜『善子ちゃんより美人じゃん!私チェリーブロッサムと仲良くする~♪』
――善子『んなっ?!』
――CB『私もヨハネ様よりあなたに仕えたいわ。乗り換えよーっと』
――善子『んなななっっ??!!』
――曜・CB『『じゃあ、そういうことで。じゃあね~っ』』
――善子『ま…待ってよ二人ともーっ!』
37ぬし ◆z9ftktNqPQ (風靡く断層)2018/08/04(土) 12:32:45.97ID:VQv5rb7a
善子 ガタガタガタガタ
曜「善子ちゃん?なんか震えてない?」
善子「む、無理…」
曜「なにが?」
善子「だめーっ!あなたは私と仲良くするのー!」ギュ
曜「えなになに?!仲良くしてるじゃん!」ギョ
善子「チェリーブロッサムも私のリトルデーモンのままなのーっ!」
曜「それはよくわかんないけど」
善子「絶対絶対絶対、あなたに紹介なんてしないんだからーーっ!!」
曜「なんで?!ねえなんで?!みんなで仲良くしようよ!」
曜「善子ちゃ~~~~んっ!」
ブゥゥゥン…
………………
………
38ぬし ◆z9ftktNqPQ (風靡く断層)2018/08/04(土) 12:33:11.82ID:VQv5rb7a
シュウテン、ウラノホシー ジョガクインー デスッ
曜「善子ちゃん、着いたよ」
善子「着いたわね。わかってるわよ」ギュ
曜「離してくれないと学校に行けないなあ」
善子「…」ギュ
曜「そんなに嫌がるとは思わなかったんだ。もう無理やり友達のこと聞こうとしたりしないから。ね」
善子「…別に、それを怒ってるわけじゃないもの」ボソ
曜「下足室まで手繋いでいこっか。それで許してよ!」
善子「…うん」スッ
39ぬし ◆z9ftktNqPQ (風靡く断層)2018/08/04(土) 12:33:39.26ID:VQv5rb7a
善子 トコトコ
曜 トコトコ
善子 トコトコ…
善子 (ぬぁんで私この人と手ぇ繋いで歩いてんの???!!!)
善子 (いや『繋ごう』っつって『うん』っつってこうなったんだけど!それは覚えてるけどさ!)
善子 (ちょっと思考が定まってなかったの!これは私の本心なんかじゃ全然ないんだから!)
善子 チラッ
曜「~♪」
善子 (べ、別に嫌なわけでもないけど…)
善子 (ま、まあこうしてればさすがにこの人がチェリーブロッサムのとこに行っちゃうなんてことないだろうし) ウンウン…
梨子「あら。曜ちゃん、おはよう」
善子「?!」
40ぬし ◆z9ftktNqPQ (風靡く断層)2018/08/04(土) 12:34:07.40ID:VQv5rb7a
曜「あ、梨子ちゃん!おはヨーソロー!」ゞ
梨子「おはよう…なのはいいんだけど、えっと…」
梨子「どうして手を繋いで登校してるの?しかもその、」
善子 ← 無差別格闘堕天流『全力知らんぷり(しらんぷり・ぐらんぷり)』発動中
梨子「善子ちゃんよね」
善子「ギックゥゥゥウウウウッ!!」
曜「ギクッて口で言ったぞこのコ」
曜「っていうか、梨子ちゃん善子ちゃんのこと知ってるの?」
梨子「曜ちゃんこそ。手を繋いで登校するなんて、随分仲が良いのね」
41ぬし ◆z9ftktNqPQ (風靡く断層)2018/08/04(土) 12:34:33.08ID:VQv5rb7a
善子「あわ、あば、あわわわば」オロオロ
梨子「それでどうして善子ちゃんはそんなに怯えてるの…」
曜「なんかね、さっきから少し変なんだよ」
梨子「変なのはいつもだと思うけど」
曜「なんか梨子ちゃん、善子ちゃんに対しては辛辣だね」
梨子「そのくらいがちょうどいいと思うから。堕天使さんは」
曜「だてんし?」
善子「っ!」ハッ
44ぬし ◆z9ftktNqPQ (風靡く断層)2018/08/04(土) 12:35:41.75ID:VQv5rb7a
善子「ば、ばばばばばかなリトルデーモンよ!人間の前で私のことを堕天使だと言いふらすなんて愚かな――」アワアワ
梨子「普段は呼んでって言うじゃない」
善子「それは二人だからであって曜さんといるときはあのそのえっと」アワアワ
梨子「…曜ちゃん、善子ちゃんとどうやって知り合ったの?」
曜「待ち伏せたら仲良くなれたんだよ!」
梨子「ええ…二人とも変だよ…」
曜「梨子ちゃんたちは?」
梨子「腐れ縁だと思います」
善子「違う!運命!」カッ
曜「あ…」
45ぬし ◆z9ftktNqPQ (風靡く断層)2018/08/04(土) 12:36:23.50ID:VQv5rb7a
曜「もしかして、善子ちゃんの一番の大親友って、梨子ちゃんのこと?」
善子「んなあっ?!」
梨子「一番の大親友?!」
善子「そうじゃな…」
曜「浦女で一番仲良いのが梨子ちゃんだって、さっき話してたんだよ。同じクラスのコよりも。ねっ善子ちゃん!」
梨子「そ、そうなの…」
善子「わああああああんっばかばか曜さんのばか!なんでそういうこと本人の前で言っちゃうのよ!っていうかそんな言い方してないし!誇張しないで!」ポコポコポコ
曜「大好きって気持ちはちゃんと伝えなくちゃね!」ハッハッハ
善子「あなたみたいに誰もが直感でコミュニケーション取れると思わないでよ!あなたのそういうとこ嫌いよ!」ウワーンッ
梨子「私から見たら曜ちゃんたちの方がよっぽど仲良しなんだけど…」
……………
………
46ぬし ◆z9ftktNqPQ (風靡く断層)2018/08/04(土) 12:37:10.33ID:VQv5rb7a
ワーワー ギャーギャー
梨子「…」
梨子「善子ちゃんってば、随分と曜ちゃんになついてるのね」
善子「!」
曜「そうだね!善子ちゃんとっても良いコだもん!」
善子 (こ…これはまさか、)
――CB『そんなに曜ちゃんのことが好きなら、曜ちゃんをリトルデーモンにすればいいじゃない』
――CB『さよなら…梨子だけの堕天使サマ…』
善子 (い…いけない!!)
善子 バッ
曜「おっと」
善子「チェリーブロッサム!」
梨子「よ、曜ちゃんの前でその呼び方しないでくれる?!」//
47ぬし ◆z9ftktNqPQ (風靡く断層)2018/08/04(土) 12:37:38.19ID:VQv5rb7a
善子「私っ、わた…あの…」モジ
曜「勢いはどこに」
梨子「善子ちゃんの胸に」
善子「だ、大丈夫だから!曜さんは曜さん、チェリーブロッ
梨子「梨子です」
善子「チェ
梨子「行きましょ曜ちゃん。予鈴鳴っちゃう」スタスタスタ
善子「んわあああああんっ、待って待って待って」ガシッ
梨子「梨子」
善子「り、」
善子「リリー…」
梨子「………とりあえずはそれでいいけど」
48ぬし ◆z9ftktNqPQ (風靡く断層)2018/08/04(土) 12:38:15.65ID:VQv5rb7a
善子「曜さんは曜さん、リリーはリリー。どっちのこともちゃんと大切にするから!仲良くするから!」
善子「ねええええ行かないでよおおおお」ガシーッ
梨子「ちょっ、なに?!なんの話?!」
曜 ザッ!
梨子「よ、曜ちゃん。善子ちゃんを落ち着かせて…」
曜「だめだよ、梨子ちゃん。こんなに嫌がってるんだから、きちんと向き合ってあげないと」キリッ
梨子「ねええええ曜ちゃんまでええええ」
善子「りぃぃぃぃりぃぃぃぃっ」ウエーン
梨子「ちょっと善子ちゃんほんとに…やっ…みんなが見て…っ」
梨子「もおおおおおおおお~~~~~っ!!」
………………
…………
……
49ぬし ◆z9ftktNqPQ (風靡く断層)2018/08/04(土) 12:39:15.26ID:VQv5rb7a
こうして、曜と私の繋がりと、梨子と私の繋がりが、一つになったの。
どのくらいあることなのかしらね。
決して奇跡や運命とは言えないんでしょうけれど――とても仲の良い人ととても仲の良い人が、互いに深く繋がっているということは。
一つひとつはたいしたことのない些細な出来事でも、それが二つ続いて、三つ重なって、どんどん大きくなっていく。
99%だって、永遠に起こり続けることはないものよ。
それなら、ほんのわずかに『素敵』と思える出来事がずっと続くのは、きっととんでもなく素敵なことなのね。
さあ、お待ちかね。
彼女の出番よ。
そんな風に騒いでいたから、私たちは登校する生徒たちの注目の的だったし、面白そうなことに目がない彼女が見逃すはずもないのよね。
………………
…………
……
50ぬし ◆z9ftktNqPQ (風靡く断層)2018/08/04(土) 12:40:03.96ID:VQv5rb7a
千歌「あーーーーーーーーっ!!」
ようよしりこ ビクッ
善子「な…なに?!」ビクビク
曜「あー…まあ、そりゃ見付からないわけないよね」
梨子「やばっ…」サササ…
千歌「梨子ちゃん逃げるの禁止ーっ!」
梨子「ううっ」
千歌「朝からなんか楽しそうなことしてるふいんき!」
曜「ふいんきじゃなくて雰囲気だよ。おはよう千歌ちゃん!」ゞ
千歌「おはよー、よーちゃん。梨子ちゃんもっ」
梨子「お、おはよう…」
51ぬし ◆z9ftktNqPQ (風靡く断層)2018/08/04(土) 12:40:37.28ID:VQv5rb7a
千歌「んん~~~?梨子ちゃんはどうしてチカの声を聞くなり逃げ出そうとしたのかな~~~」ジトッ
梨子「だ、だって千歌ちゃんってば…会うたび同じ話をするんだもの…」
千歌「それだけチカの想いは強いってことなのだ!」
曜「その情熱を他のところに向けてほしいものだよね。勉強とか」
千歌「よーちゃんに言われたくないよ!体育以外はチカとおんなじじゃん!」
曜「同じとは失敬な!期末テストの点数差を忘れたとは言わせないよ!」
千歌「5科目で7点しか変わんなかったもん!!」
梨子「ちなみに何点だったの?」
千歌「よーちゃんは288点」
曜「ちかちゃんはマイナス7点」
梨子「ひ、ひどい…」
ようちか「「なんだとーっ?!」」プンスコ
52ぬし ◆z9ftktNqPQ (風靡く断層)2018/08/04(土) 12:41:18.93ID:VQv5rb7a
千歌「チカたちよりちょっと勉強ができるからっていい気になって!」
曜「そうだそうだ!ちかちゃんよりちょっと勉強ができるからって、」
千歌「チカ、たち、より!!よーちゃんもおんなじ!!」
千歌「もう、よーちゃんってばすぐチカのことおばかさん扱いして…ん?」
善子 ボーゼン…
千歌「…」
善子「…」
曜「…」
梨子「…」
千歌「…だれ?」
ようりこ「「遅っっっそ!!」」
53ぬし ◆z9ftktNqPQ (風靡く断層)2018/08/04(土) 12:42:05.87ID:VQv5rb7a
千歌「って、うわーっ!よく見たらすっごい美人さんだね!」
善子 ビクッ
善子 ササッ…
曜「およ?」
千歌「隠れちゃった」
梨子「内弁慶…」
善子「う、ううううるさい!」
千歌「声も可愛い!」
善子「ひいっ?!」
54ぬし ◆z9ftktNqPQ (風靡く断層)2018/08/04(土) 12:42:46.49ID:VQv5rb7a
千歌「この子だれ?曜ちゃんの友達?」
曜「そうだよ。一年生の津島善子ちゃん」
千歌「一年生なの?!大人っぽいね~」
梨子「見た目だけはね」
善子 キッ
梨子 サッ
千歌「梨子ちゃんも友達?」
梨子「うん」
千歌「じゃあチカの友達じゃん!よろしくね、善子ちゃん!」
善子「?!」
善子「こ、この人曜さんよりパワフル…」ガタガタ
曜「ちかちゃんには敵わないよね~」
梨子「そういう星の生まれだものね」
55ぬし ◆z9ftktNqPQ (風靡く断層)2018/08/04(土) 12:43:22.06ID:VQv5rb7a
千歌「…」ジッ
善子「な、なんですか…」
千歌 ニパッ
ようりこ ((あ。))
千歌「津島善子ちゃん」ニコニコ
善子「は、はい…」
千歌「人には誰でも、向き不向きってあるよね」ニコニコ
善子「え?はあ、たぶん…」
千歌「どうせなにかやるなら、自分に向いてることをやった方がいいよね」ニコニコ
善子「そう…ですね?」
千歌「善子ちゃんは部活なにするの?」ニコニコ
善子「決めてませんけど…っていうか、なにもやらないと思います…」
千歌「んもったいない!!」クワッ
善子 (顔芸…)
曜 (顔芸…)
梨子 (顔すごい…)
56ぬし ◆z9ftktNqPQ (風靡く断層)2018/08/04(土) 12:43:52.41ID:VQv5rb7a
千歌「わたしにはわかるよ…善子ちゃん、あなたになにがイチバン向いてるか」
千歌「色んな気持ちもあるよね。経験してきたこともあるよね。そういうの全部ひっくるめて、わたしにはわかってるから」
善子「え、こわ…」
千歌「津島善子ちゃん!」
千歌「あなたには――スクールアイドルが向いています!」ビシッ
善子「――――っ!」
善子「スクール、アイドル…」
ようりこ「「…」」
善子「…って、なに?」
ようりこ ((だよねー))
千歌「今はわからなくてもいいの!やればわかるから!」
ようりこ ((ですよねー))
57ぬし ◆z9ftktNqPQ (風靡く断層)2018/08/04(土) 12:44:23.16ID:VQv5rb7a
千歌「一度きりの高校生活、思いっきり情熱を持ってなにかに打ち込みたいじゃない!」
千歌「一人で頑張るより、みんなと力を合わせたいじゃない!!」
千歌「それならスクールアイドルはね、うっっってつけだと思うんだよ!!!」
善子「この人ほとんど一人で話進めるんだけど」
梨子「そういう人だから…」
千歌「よーちゃんと梨子ちゃんとこのチカと!四人で青春してみないっ?!」
梨子「あの私まだやるって言ってないから」
善子「えっそうなの?!」
曜「別に私もやるって返事した覚えないような」アハハ
善子「曜さんも?!」
58ぬし ◆z9ftktNqPQ (風靡く断層)2018/08/04(土) 12:44:49.48ID:VQv5rb7a
善子「…」
千歌 ワクワク
善子「がんばってください」ペコ
千歌「えーっ?!」ガビーン
善子「なにであるのかもわからないことを、誰であるのかもわからない人に誘われて、はいやりますとは言えません」
曜「正論すぎる」
梨子「梨子も似たようなこと言って断ってるんだけど…」
曜「でも梨子ちゃんは、スクールアイドルがなにか知ってるしちかちゃんのことも知ってるよね」
梨子「大差ないと思うの」
59ぬし ◆z9ftktNqPQ (風靡く断層)2018/08/04(土) 12:45:21.92ID:VQv5rb7a
千歌「ね、ねねね、お願いお願い善子ちゃん。必ずこの二人にも頷いてもらうからあ」スリスリ
善子「じゃ、じゃあこの二人が頷いたら参加してもいいですよ」
ようりこ「「??!」」
千歌「!」キュピーン
曜「きっ、貴様ァ!」
梨子「私たちを売ったわね?!」
善子「しょうがないじゃない!そうでもしないとこの人ずっと食い下がってきそうなんだもの!」
梨子「ずっと食い下がってくるわよ!やっと矛先が別の人に向いたと思ったのにぃ…」
曜「善子ちゃんのこと責められない思考してない?」
千歌「ふふ…うふふふ…」ユラァ
ようりこ「「ひいっ?!」」
60ぬし ◆z9ftktNqPQ (風靡く断層)2018/08/04(土) 12:45:49.66ID:VQv5rb7a
千歌「聞いたよねー、よーちゃん。梨子ちゃあん」
千歌「善子ちゃんと一緒にいたかったら、もうチカの仲間になるしかないんだよぉ」
曜「くっ…善子ちゃんを人質に取られた!」
梨子「ず、ずるいわよ千歌ちゃん!」
千歌「ふふふふ。言い出したのはチカじゃなくて善子ちゃんだよ」
善子 (あれ?なんか千歌さん側に組み入れられてる)
曜「…っ」チラッ
梨子「…っ」チラッ
ようりこ コクッ
曜「提案があります!」ビシッ
千歌「お?どうぞ、よーちゃん!」
61ぬし ◆z9ftktNqPQ (風靡く断層)2018/08/04(土) 12:46:40.17ID:VQv5rb7a
曜「負けた…負けたよ、ちかちゃん。その熱意には負けた」
曜「だからね、約束するよ。私も梨子ちゃんと善子ちゃんが仲間になるなら観念して仲間になることを」
千歌「おっ!」
梨子「私もよ、千歌ちゃん。すぐに諦めてくれると思っていたのに…本気で梨子なんかのことを求めてくれるのね」
梨子「だから、約束するわ。曜ちゃんと善子ちゃんが仲間になったら、梨子もスクールアイドルやること」
千歌「おおおおおっ!梨子ちゃんまで!!」
千歌 チラッ
善子「…私も、さすがに自分で宣言したことは取り消したりしません。曜さんと梨子さんが仲間になったら、よくわかんないけど…あなたがやりたいことを一緒にやります」
千歌「いよっしゃあーーーーっ!!」
千歌「それじゃあさっそく、……えっと」
千歌「…あれ?だれから誘えばいいの?」
ようよしりこ ソロリ…
62ぬし ◆z9ftktNqPQ (風靡く断層)2018/08/04(土) 12:47:15.08ID:VQv5rb7a
千歌「よーちゃんは梨子ちゃんの後だから、梨子ちゃん…は善子ちゃんの後で、善子ちゃんはよーちゃんたちが………んんん???」
キーンコーンカーンコーン
曜「予鈴だ!走るよみんな!」バッ
善子「イエッサー!」バッ
梨子「はいっ」バッ
千歌「あ!待って!まだだれから誘うか決めてないよ!ってゆーか予鈴鳴ったのに置いてかないで!善子ちゃん何組なの?!どこ行けば会えるの?!梨子ちゃん宿題写させて!」
千歌「ねえ待って~~~~っ!」タタタ…
………………
…………
……