28ぬし ◆z9ftktNqPQ (プーアル茶)2018/04/07(土) 17:31:06.56ID:dnjAsJ7q
花丸「美味しかったずら~」
理亞「ほんとに多かった…」ウッ
花丸「大丈夫?」
理亞「大丈夫…」
花丸「最後に三杯もレモネード飲むからだよ」
理亞「うるさい!…だってせっかく飲み放題だったんだもん」
花丸「理亞ちゃん、歩く元気はある?」
理亞「そのくらいはあるけど」
花丸「だったら、食後の運動がてら歩こう。小一時間も歩けばきっとすっきりするずら」
理亞「それもしおりのアドバイス?」
花丸「あ、バレた」
理亞「ここのサラダどうなってるの…」
………………
………
29ぬし ◆z9ftktNqPQ (プーアル茶)2018/04/07(土) 17:32:39.04ID:dnjAsJ7q
花丸「理亞ちゃんはお化け屋敷って平気?」
理亞「姉さまと一緒なら平気」
花丸「聖良さんそういうの強そうだもんね」
理亞「ううん、逆。姉さまああいうの泣いて怖がるから」
花丸「えっ」
理亞「私も怖いけど、隣であそこまで怖がられたら怖いのなんか忘れて『私がしっかりしなきゃ』って思えるから」
花丸「い、意外ずらあ…」
理亞「大阪の遊園地に行ったときなんか、途中で歩けなくなって係の人に迎えにきてもらってスタッフ通路から外に出てたよ」
花丸「そんなになるのに入ろうとはするんだね」
理亞「毎回『これまでの私とは違いますから』って誇らしそうに入って、だいたい前回以上に怖がってる」
花丸 (理亞ちゃん、割と容赦なく聖良さんの醜態を言いふらすな…)
30ぬし ◆z9ftktNqPQ (プーアル茶)2018/04/07(土) 17:33:42.23ID:dnjAsJ7q
理亞「なんでお化け屋敷の話?」
花丸「東京にはたくさんお化け屋敷があるらしくて、」
理亞「まさか行くつもり?!」
花丸「時間があれば行ってみたいなって」
理亞「やだ!無理!姉さまがいないのにお化け屋敷なんて!」
花丸 (犠牲陽極みたいな扱いされてる)
花丸「たくさん情報収集したのに」
理亞「なんでお化け屋敷の情報収集なんかに力を入れたの」
花丸「『今日なにするの?』『お化け屋敷行ってくる』って、なかなか面白い会話だと思って」
理亞「そんな小ネタのために…」
花丸「中でも一番怖いってほとんど満場一致だったのは、殺人鬼とかくれんぼするやつだったよ」
理亞「それはもはやお化け屋敷じゃない気がする」
花丸「殺人鬼から隠れながら、閉じ込められた家からの脱出を試みるらしいずら」
理亞「…………」
花丸「楽しそうずら~」
理亞「だから、絶対行かないからね」
………………
………
33ぬし ◆z9ftktNqPQ (もんじゃ)2018/04/07(土) 21:01:20.18ID:E1UJPjzP
理亞 キョロキョロ
花丸「どうかした?」
理亞「この辺、色んな家があるなあって」
花丸「そうだね。東京一おしゃれって言われるのも頷けるずら」
理亞「家って、建てるものなの?買うものなの?」
花丸「ずら?」
理亞「例えばあの家って『注文住宅』ってやつでしょ」
花丸「見た感じ、たぶん…」
理亞「あっちの三つは『建て売り』ってやつでしょ」
花丸「あれはまあ、そうだと思うずら」
理亞「建て売りの方は『買う』のにぴんと来るけど、注文住宅も『買う』っていうのが納得できない。『建てる』んでしょ」
花丸「そんなこと言われても、そういうものだから…」
理亞「…………」ジトッ
花丸「な、なに?」
34ぬし ◆z9ftktNqPQ (もんじゃ)2018/04/07(土) 21:01:53.49ID:E1UJPjzP
理亞「納得できないことを『そういうものだから』で落とし込もうとされるの、好きじゃない」
花丸「……っ!」ビクッ
理亞「ハァ…」
花丸「べ、別の例に置き換えて考えてみれば納得できるかもしれないずら!」
理亞「別の例?」
花丸「例えば、その…ハンバーガー!最近は、具を一から選ぶことができるらしいずら」
理亞「そういう店もあるらしいね」
花丸「そうやって具を全部自分で選んだとしても、出来上がったハンバーガーを『買う』ことには間違いない…から…」チラッ
理亞「…………」
花丸「…………」ドキドキ
理亞「なるほど。そうやって作られたものを買うもんね。注文して建てたあと『買う』んだから、それでいいんだ」
花丸「な、納得できた?」
理亞「できた。ありがとう、花丸」ニコッ
花丸 (よ…よかったあああああ……)
………………
………
35ぬし ◆z9ftktNqPQ (もんじゃ)2018/04/07(土) 21:02:25.62ID:E1UJPjzP
花丸「まる、ずっと気になってることがあるんだ」
理亞「なに?」
花丸「ミューズとアライズって、どうしてあそこまで凄い存在になったのかなって」
理亞「どういう意味?」
花丸「うーん…まるたちとなにが違ったんだろう、というか…」
理亞「μ's A-RISEと自分たちを比べるなんておこがましいよ」
花丸「今すぐに肩を並べられる相手じゃないのはもちろんわかってるずら。でもスクールアイドルをやってる以上、目指すべきはやっぱりあの人たちなんだろうな…と思って」
理亞「μ'sとA-RISEは別格なんだよ。はじめからそういうカリスマに導かれてたの」
花丸「そういうものかなあ…」
理亞「そういうものだよ」
花丸「…………ん?」
………………
………
36ぬし ◆z9ftktNqPQ (もんじゃ)2018/04/07(土) 21:03:32.84ID:E1UJPjzP
理亞「花丸」
花丸「なに?」
理亞「わがままボディってなんなの」
花丸「わがままボディ」
理亞「なにがわがままなの?わがままが許されるからわがままボディなの?」
花丸「さ、さあ…」
理亞「別に体型がどうだってわがままくらい言っていいでしょ」
花丸「理亞ちゃん、なんか怒ってる?」
理亞「それともわがままな人にそういう体型が多いってこと?へえ、逆転の発想だね」
花丸「もはや一人で会話してるずら」
理亞「姉さまは確かにスタイルいいけど、わがままボディとは違う気がする」
花丸 (もうそろそろ中間地点だなあ)
理亞「でも花丸はわがままボディに該当する!」
花丸「突如火の粉を飛ばすのやめてほしいずら」
理亞「ルビィは似たようなもんなのに…」
花丸 (とりあえず放っておこう…)
………………
………
37ぬし ◆z9ftktNqPQ (もんじゃ)2018/04/07(土) 21:04:09.09ID:E1UJPjzP
ザワザワ ガヤガヤ
理亞「……ん?あ、私ここ知ってる!」
花丸「まるもテレビで見たことあるずら!」
理亞「人が多い…」キョロキョロ
花丸「はぐれないようにしないとね」ギュ
理亞「花丸!あれ!犬!」グイグイ
花丸「あわわ」
理亞「花丸!大っきなスクリーンがある!」グイグイ
花丸「あわわわ」
理亞「花丸!ここよく通行止めになる交差点でしょ!」キャーッ
花丸「理亞ちゃん理亞ちゃん、立ち止まったら迷惑ずら!」グイグイ
理亞「すごかった~…テレビで見たことある場所ばっかりだったね」
花丸「そ、そうずらね…」ゼエハア
花丸 (手を繋いでた分、余計に振り回された…)
………………
………
38ぬし ◆z9ftktNqPQ (もんじゃ)2018/04/07(土) 21:05:11.03ID:E1UJPjzP
理亞「まだ歩くんだね」
花丸「うん。さっきのところでちょうど半分くらいかな」
理亞「てっきりあそこが目的地だと思った」
花丸「しおりでは、あそこは危険地帯だから長居しちゃいけないことになってるずら」
理亞「津島善子は苦手そうだもんね、あの人の多さ」
花丸「そうだね。有名なだけあってお勧めスポットもいっぱい教えてもらったんだけど、頑なにしおりに入れてくれなかったずら…」シュン
理亞「つ、次来たときに行けばいいじゃん」
花丸「でもせっかく来たのに…」
理亞「きっと津島善子も一緒に行きたかったんだよ。だから今回のしおりには書けなかったとか」
花丸「そ、そっかあ!善子ちゃんも可愛いところあるずら~」パアアッ
理亞「………」イラッ
理亞「…いや、やっぱり花丸には向いてないと思ったんだよ。私もそう思う」
花丸「ずらあっ?!」
理亞「私みたいなしっかりした人と一緒じゃなきゃだめだね。津島善子とかルビィじゃ頼りにならないから、だめ」プイッ
花丸「……うん!」
花丸 (理亞ちゃん一人じゃ危なっかしいし、やっぱり理亞ちゃんと一緒に来たいかな)
………………
………
39ぬし ◆z9ftktNqPQ (もんじゃ)2018/04/07(土) 21:06:17.35ID:E1UJPjzP
花丸「理亞ちゃん、蛇は好き?」
理亞「好きかどうか考えたことない」
花丸「嫌い?」
理亞「……いや、嫌いじゃないかも」
花丸「よかった!」
理亞「え…なに?蛇の動物園でも行くの?」タジ…
花丸「ん~、着くまでの内緒ずら♪」
理亞 (絶対そうじゃん)
理亞「蛇の動物園でしょ」
花丸「内緒ずら」
理亞「隠す意味ないから。どうせ行くんだし」
花丸「先に言っちゃったらつまんないずら」
理亞「一緒だよ。蛇の動物園でしょ」
花丸 (し、しつこい…)
………………
………
40ぬし ◆z9ftktNqPQ (もんじゃ)2018/04/07(土) 21:07:19.35ID:E1UJPjzP
花丸「お腹はどう?」
理亞「だいぶ普通に戻った」
花丸「よかったずら。疲れてない?」
理亞「ちょっと疲れた」
花丸「たくさん歩いたもんね。着いたら座れるから」
理亞「動物園で?」
花丸「動物園とは言ってないずら」
理亞「動物園じゃん!」
花丸「導き出した結論に疑いがなさ過ぎる」
理亞「蛇なんて動物園にしかいないんだから、当たり前でしょ」
花丸「…………。あなたは今日、常識を覆されることになる…!」
理亞「なにそれ」
花丸「ずらあ…」
………………
………
41ぬし ◆z9ftktNqPQ (もんじゃ)2018/04/07(土) 21:08:29.84ID:E1UJPjzP
花丸「ここみたいだね」
理亞「ラーメン屋?」
花丸「こっちのビルずら」
理亞「…なんで蛇の話なんかしたの?ききたかっただけ?」
花丸「それは今にわかるよ」
理亞「いや、わかんないから」
花丸「少しはまるのことを信じてくれてもいいずら…」
理亞「花丸をっていうか、津島善子を信じてないんだよ」
花丸 (善子ちゃんほんとになにかしたのかな)
花丸「とりあえず上がろう。えっと…8階だって」
理亞「まあ、花丸と一緒ならなんでもいいけど」
ウイーーーン チン
花丸「到着ずら!」
理亞「こんな狭いビルでなにを………ん?スネー…ク?」
42ぬし ◆z9ftktNqPQ (もんじゃ)2018/04/07(土) 21:09:40.16ID:E1UJPjzP
ーとあるスネークな天国ー
理亞「…………!!」
花丸「わああ~!すごい、ヘビさんがいっぱいずら!」
理亞「な、なに、これ、なんでこんな、へびっ」
店員「ようこそ。初めてですか?」
花丸「ずら!」
店員「こちらからお好きな子をアテンドとしてお席にお連れいただけますよ」
花丸「へ~!理亞ちゃん、どの子がいい?」
理亞「せ、席に連れてってどうするの?!」
店員「一緒にお茶するんですよ」
理亞「一緒にお茶ァ?!」
花丸「みんな可愛くて迷っちゃうずら~…理亞ちゃんが決めないなら、まるが決めちゃうよ?」
理亞「別にいいよ…」クラ
店員「途中で他の子と交代することもできるので、あまり悩まなくていいですよ」
花丸「そっかあ。んー…じゃあこの子!鼻がしゅっとして格好いいずら!」
店員「ではお席までお連れしますので、あちらへ」
花丸「はーーい!理亞ちゃん、行くよ」グイ
理亞「 」ポケーッ
43ぬし ◆z9ftktNqPQ (もんじゃ)2018/04/07(土) 21:12:23.77ID:E1UJPjzP
店員「お飲み物はなにになさいますか?」
花丸「まるはりんごスカッシュを」
理亞「私は…アイスコーヒー…」
花丸「あとケーキの盛り合わせ一つ下さい」
店員「かしこまりました。ふれあいはされますか?」
花丸「ふれあい?!♡」
理亞「ふれあいィ?!」
店員「あっちの大きな子たちとふれあうことができますよ」
花丸「やりたいやりたい!やるずら!理亞ちゃんは、」
理亞「私はいい!!」
店員「ではお客様のみですね。少々お待ちください」
花丸「楽しみずら~」
44ぬし ◆z9ftktNqPQ (もんじゃ)2018/04/07(土) 21:13:47.26ID:E1UJPjzP
花丸「見て見て理亞ちゃん、この子バロンくんって名前らしいよ」
バロン クネクネ
花丸「ずら~」
バロン モゾモゾ
花丸「ずら~~」
バロン シャーーッ
花丸「ずら~~~~♡」
理亞「絶対おかしい!」ドン!
花丸「ずら?!」ビクッ
45ぬし ◆z9ftktNqPQ (もんじゃ)2018/04/07(土) 21:15:11.98ID:E1UJPjzP
花丸「理亞ちゃん、蛇嫌いじゃないって言ったずら」
理亞「好きとも言ってない」
花丸「ずらあ…」
理亞「だいたい、仮に好きだって答えたとして、蛇とお茶したり触れ合ったりするとか考えないから!」
花丸「でも可愛いよ?」
理亞「可愛いかどうかは別の問題!」
花丸 (あっ、可愛いとは思ってるっぽい)
理亞「猫カフェならまだしも…」
花丸「バロンくん隅っこ好きだね~~」
理亞「聞いてないし!」
花丸「蛇嫌いならわかるけど、そうじゃないなら、せっかく来たんだから楽しまないと損ずら。ねー」
バロン シャーーッ
理亞「……それもそうかも」
46ぬし ◆z9ftktNqPQ (もんじゃ)2018/04/07(土) 21:17:19.78ID:E1UJPjzP
店員「お待たせしました。こちらりんごスカッシュとアイスコーヒーと、ケーキの盛り合わせです」
花丸「わーい♡」
理亞「ん?これ…」
店員「これは、当店名物のヘビスケットです」ニコッ
理亞 (自分で名物って言った)
店員「ごゆっくりどうぞ」
花丸「いただきますずら!」
理亞「いただきます」
花丸「好きなケーキ食べていいからね」
理亞「ありがとう」
花丸「ヘビスケット…ほらバロンくん、お友達ずら~」
理亞 (やると思った)
バロン シャーーッ
花丸「えへへ…喜んでるみたいずら」ポリ
理亞 (目の前でお友達を食べられて喜んでるかな)ズズ…
47ぬし ◆z9ftktNqPQ (もんじゃ)2018/04/07(土) 21:18:32.76ID:E1UJPjzP
店員「そろそろふれあいなさいますか?」
花丸「! 待ってたずらっ」
店員「それではあっちのソファに」
花丸「理亞ちゃんも行こっ」
理亞「バロンは独りぼっちにしとくの?」
花丸「ずらっ!うう…」
店員「じゃあ、寂しくないように一旦みんなのところに帰しておきましょうか」
花丸「はい!よろしくお願いしますずら!」
理亞「世話が焼ける蛇だね」ホッ
花丸「これで心置きなくヘビさんと触れ合えるずら!」
花丸「ふ、れ、あい!ふ~れ、あいっ!」
理亞「………」ソワソワ
48ぬし ◆z9ftktNqPQ (もんじゃ)2018/04/07(土) 21:19:37.48ID:E1UJPjzP
店員「どの子がいいですか?」
花丸「うーん…迷うずら…」
理亞「見て花丸、こいつ木の上にいる」
花丸「ほんとだ…」
店員「その子と触れ合ってみますか?」
花丸「あ…はい、そうするずら!」
店員「この子はジャガー、雄です。ではじっとしてくださいね」
理亞「ジャガーって名前?」
店員「そうです。品種はジャングルカーペットパイソンといいますよ」
花丸「なんだか格好いいずら」
ジャガー ニョロニョロニョロ…
花丸「わわわ、巻き付いてくるずら!」
店員「今日はご機嫌なようですね。機嫌が悪いと威嚇したりしちゃうんですよ」
49ぬし ◆z9ftktNqPQ (もんじゃ)2018/04/07(土) 21:21:10.79ID:E1UJPjzP
ジャガー スルスル…
花丸「ジャガーくん?!どこ行くずら?!」
理亞「頭の上に登っていってるよ」
店員「ジャガーは高いところが好きなので」
ジャガー ススス…
花丸「首に!首にジャガーくんが!」
理亞「花丸、蛇使いみたい」
花丸「全然使えてないずら!!」
ジャガー ジーーッ
花丸「ジャガーくんが見詰めるずら…」
理亞「あ。見て見て花丸、こいつ頭の模様がハートに見えるよ」
花丸「目が…離せない…ずら…」
50ぬし ◆z9ftktNqPQ (もんじゃ)2018/04/07(土) 21:23:46.46ID:E1UJPjzP
店員「お疲れ様でした」
花丸「は~~~、楽しかったずら!ありがとね、ジャガーくん」
理亞「花丸、振り回されっ放しだったね」
花丸「自由な子だったずら…理亞ちゃんみたい」
理亞「は?」
花丸「な、なんでもないよ!」
理亞「まったく… ………」ソワソワ
花丸「理亞ちゃんはふれあいしないの?」
理亞「ヴェェッ?!」
店員「いかがですか。この子なんか、おとなしめですし怖くありませんよ」
理亞「ええ……んっと……」
理亞「…触れ合いたいです」
………………
………
51ぬし ◆z9ftktNqPQ (もんじゃ)2018/04/07(土) 21:25:35.31ID:E1UJPjzP
理亞「この後はどうするの?」
花丸「8時前の電車に乗るから……まだもう少し時間あるね」
理亞「しおりにはなんて?」
花丸「時間の空き具合によってルートと行き先の候補が何通りか書いてあるずら」
理亞「意外と有能だな…」
花丸「どれか気になるのはある?」
理亞「そうだな……………あ、これ可愛い。ここ行ってみたい」
花丸「ずら。じゃあこのルートにしよっか!」
理亞「うん」
花丸「駅の入り口はっと…」
………………
………
52ぬし ◆z9ftktNqPQ (もんじゃ)2018/04/07(土) 21:28:08.79ID:E1UJPjzP
ガタゴト
理亞「この電車も外は見えないんだね」
花丸「地下を走ってるからね。まるも電車で外の景色を眺めるの好きだから、残念だな」
理亞「……」
花丸「? 理亞ちゃん、どうかした?」
理亞「地下鉄って、どうやって地下に入れたの?」
花丸「よくある質問ずら。それはね、」
理亞「だって電車ってこんなに大きいんだよ!姉さまの何倍も!」
花丸 (一旦言わせよう)
理亞「姉さまが何人掛かりでも持てなさそうなくらい大きいのに、それを上から地下まで運ぶなんて…すごい力…」ワナワナ
花丸 (聖良さんは函館の筋肉超人かなにかかな?)
理亞「待って!」ハッ
理亞「そもそも…この大きさで、あの入り口をどうやって潜ったの…?!」
花丸 (そっちが先に思い浮かんだんじゃないんだ)
理亞「昔は小さかったってこと…?」ピーン
花丸 (電車さんが成長することになってる理亞ちゃん可愛い)
………………
………
53ぬし ◆z9ftktNqPQ (もんじゃ)2018/04/07(土) 21:30:47.87ID:E1UJPjzP
花丸「着いたずら~」
理亞「もうすっかり夕方だね」
花丸「そうだね。でもこの町並みは夕陽に映えるずら~」
理亞「…確かに」
花丸「下町っぽい雰囲気で落ち着くね」
理亞「うん。特にこの商店街なんて、昔ながらって感じする」
花丸「あ、ちなみに目的のお店はここにあるよ」
理亞「そうなの?」
花丸「雰囲気が噛み合わないと思った?」
理亞「…思った」
花丸「まるもそう思ったずら」
理亞「…ふふっ」 花丸「えへへっ」
花丸「さ、行こっか」
理亞「うん!」
59ぬし ◆z9ftktNqPQ (もんじゃ)2018/04/07(土) 21:31:50.20ID:E1UJPjzP
ー思ったより周りに馴染む可愛いカフェー
花丸「ここみたいだね」
理亞「結構狭いね」
花丸「しっ!なんてこと言うずら!…こんばんは~」
店員「いらっしゃいませ~」
花丸 (ゆるい)
理亞 (ゆるい)
店員「メニューここです」トン
花丸「わあ……!!」
理亞「すごい…」
花丸「みんな可愛いね!このカラフルなのなんずら?」
理亞「カラースプレーだよ。お菓子を作るときに使うチョコ材」
花丸「へ~!コーンにチョコつけてるんだ」
理亞「そう言われるとなんか印象が…でもそういうこと」
店員「お嬢さん、お菓子とか作るの?」
理亞「あ、はい、家でたまに、ねえ…お姉ちゃんと…はい…」モジ…
花丸 (人見知り発揮してる理亞ちゃん可愛い)
76ぬし ◆z9ftktNqPQ (もんじゃ)2018/04/07(土) 21:35:22.37ID:E1UJPjzP
花丸「まるはカフェラテの下さい」
理亞「私は抹茶のにする」
花丸「さっきコーヒー飲んだもんね」
理亞「うん」
店員「できたらお呼びするので、座って待っててくださいね」
花丸「は~い」
理亞「見て、花丸。ノートが置いてある」
花丸「なにが書いてあるの?」
ペラ
理亞「ああ…ここに来た人たちが感想とか書いていってるみたい」
花丸「ずら~!まるたちも書こ!」
理亞「えっ?!い、いいよ」
花丸「そんなこと言わずに、一緒に書くずら。はい!」
理亞「え、ええ…」
花丸「~~♪」サラサラ
理亞 (たまに強引だなあ。…嬉しいからいいけど) カキカキ
86ぬし ◆z9ftktNqPQ (もんじゃ)2018/04/07(土) 21:37:27.75ID:E1UJPjzP
店員「お待たせしました、できましたよ」
花丸「わ~い!はい、理亞ちゃんのこっち」
理亞「ありがとう」
花丸「見て見て理亞ちゃん!にこちゃんマークが書いてあるずら!」
理亞 (矢澤にこのマークだ…)
花丸「これ、どうやって食べたらいいんですか?」
店員「先に中の飲み物を飲んでください。しばらくは持ちますけど、あまり時間が経つとさすがに溶けて染みちゃいますからね」
花丸「コーンってコーヒー通さないずらね!」
理亞「そんなわけないでしょ」
花丸「ずら?」
理亞「チョコレートでコーンの内側をコーティングしてあるみたい」
店員「その通りです。飲み物は甘みを抑えてるので、内側のチョコやカラースプレーを溶かしながら飲んでいただくといいですよ」
花丸「んあっ!このコーヒー意外と苦いずらあっ!」ンギャーー
理亞「花丸、話聞いてなかったでしょ」ズズ…
98ぬし ◆z9ftktNqPQ (もんじゃ)2018/04/07(土) 21:39:49.25ID:E1UJPjzP
花丸「チョコレートの味がしてコーンも美味しいずら」サクサク
理亞「私、ソフトクリームってあんまり食べないんだけど」サク…
花丸「ずら?どうして?」
理亞「コーンがあんまり好きじゃないの」
花丸「こ、ここでその話を始めた勇気には感服するずら…」
理亞「ソフトクリームのコーンって、だいたい薄くて安っぽくて、しかも半分くらいからはソフトクリームも入ってなくて、ただの味がないしなしなしたものになるでしょ」
花丸「散々言うずら」
理亞「ここのコーンは…好き」サク
花丸「……えへへ」
理亞「なに?」
花丸「一緒に来てよかったなあって」
理亞「…うん」サクサク
『理亞ちゃんと東京デートで来ました♡ 楽しみ』
『花丸に連れられて来た』
『花丸と一緒に来た コーンも美味しかった』
………………
………