【安価SS】黒澤ダイヤの実況 裏側 1

書いたきっかけ

ふと見かけたネタスレから着想を得ました。

当該ネタスレでは数レス書き逃げしたのみでしたが、良好な反応を貰って気を良くし、なぜかそのまま安価SSとしてスレ立てするに至ります。

日付を振り返ってみると、10/9 ネタスレで書き逃げ → 10/13 スレ立てしSS開始 となっています。この数日間になにかあったのでしょうか。本作は結果的に非常に長い作品となり、もう書き始めた頃のことなど微塵も覚えていないのですが、例に漏れずあまり構想などないまま書き始めたように思います。ということは、単純に腰を上げるまでにその日数を要したかスケジュールの関係か、そんなところですかね。

ちなみに当該ネタスレは下記のものです。カキコミページにも掲載しているので、ご存知かとは思いますが。(え、カキコミページってなに?ですか?……いや、このページをご覧でありながら知らないわけないでしょう。ダウト)

元スレ: ダイヤちゃんがゲーム実況始めたらありそうなこと( http://fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1539088337/ )

 

お断り

本当に記憶が曖昧な部分が多く、時系列や因果の勘違い、記憶の捏造、恣意的な解釈など、事実と反する記載で溢れ返る可能性が高くなっています。(要約: それっぽく適当こいた内容になっています)

あまり真剣に読まないでください。

 

題材の選定について(ポケモンに決まるまで)

上述のネタスレ書き逃げ時に遡ることにもなりますが、『ダイヤさんがゲーム実況する様子を書く』というのは面白そうだなとすぐに思いました。だからこそ書き逃げしたのでしょうけど。

しかし、書いてみたいとは思うものの、どのゲームを題材にするかというのが一つ考えなければならないことでした。

私はあまりゲームに執心するタイプではなく、いくつかやったタイトルにも詳しいと言えるものはほとんどありません。好きなゲームはと訊かれてぱっと思い付くものは、ポケモン、ゼルダ、FFTA2、(今でこそ)モンハン、レイトンシリーズ、カービィ、とかでしょうか。これ以外にも「プレイした」ゲームはいくつかありますが、そのほとんど、手放しであれやこれや知識を語れるほどのものではありません。あのシーンは面白かった、ああいうところが好き、と感想を話すくらいのことはできますが、じゃあプレイする様子をSSに仕立て上げられるものがどのくらいあるかというと、うーーーん……って感じでした。書きながら逐一あれを調べてこれを調べてとやるのはテンポが損なわれることにもなるでしょうし、なにより面倒くさい。できるだけ、調べたりしなくても大部分を知識としてすぐに引っ張り出せるタイトルを選びたかったのです。

また主人公をダイヤさんにする以上、頭のよさとポンコツさをどちらも際立たせることができる題材にしたいとも思っていました。そういう面でかなり適していると言えそうなのはゼルダシリーズで、何十周もしているようなタイトルが複数あるので先述の点も充分に満たしている…のですが、残念ながら、文章で読んでも恐らく面白くならないという致命的な欠陥がありました。タイトルによって謎解きはふんだんに詰め込まれているものの、同じかそれ以上にアクション要素を多分に含むため、そこを面白く描写できないとなると魅力の半分が失われることになり、SSの題材として最適とは言えませんでした。

SSの題材、という前提で考えると、レイトンシリーズも候補の筆頭でした。これも相対的にはそこそこやり込んでいるゲームであること、謎解きやシナリオベースで進むゲームであること、この二点で割と合っているかなとは思いました。ただし、謎解きやシナリオベースで進むゲームである以上、それをSSに仕立て上げると、ものすごいネタバレというか、解説作品のようになってしまう懸念があったのです。ゲーム内のシナリオに準拠しながら物語が進むことになるため、ダイヤさんを書くというよりレイトンを書く側面が強くなり、書いている側も読んでいる側も「なにこれ?」という雰囲気になることが容易に想像できました。加えて、SSが上手く出来上がったとしても、レイトンの魅力を全て出し切ってしまうことで読んだ側がそれで満足し「実際にプレイはしなくていいや」というところに落ち着いてしまうのでは、クロスパロ…ファン作品としてはあまり褒められたものではないか、との懸念もありました。

書く前に題材として検討したのは(たぶん)この二つでした。

 

最終的な結論としてはポケモンになったのですが、これには兼ねてより抱えていたものに対するアンサーとなったような側面があります。

話は少々逸れますが、ポケモンとラ!でクロスパロを書きたいという欲求そのものが以前からずっとありました。しかし実際に書くには抵抗があり、私の中では「結局書かないんだろうな」という位置付けに入っているものでした。

書くことに抵抗があった理由の一つは、同種の作品がすでに相当数あること。『サヨナラの意味』の裏側でも触れましたが、ラ!×ポケモンというのは非常に相乗効果の強いクロスパロであると思っていて、短いものを含めればかなりの数の作品があります。中でも超有名な作品がいくつかあって、どうしてもラ!×ポケモンSSというとその辺りを思い浮かべる人が多く(私もそうですし)、圧倒的な需要を満たす作品がすでにあるのをわかっていて似たようなものを書くか?と、ずっと敬遠していました。

もう一つの大きな理由はクソ長くなりそうであること。ポケモンを題材にしてちょっと本格的なものを書くとなると、世界観を本気で作らなくてはならず、登場人物もメインキャラ全員かというレベルで出すことになり、旅の大きな目標とそれだけに留まらないちょっとした山場を用意する必要があり……、たくさんの同種作品の中で埋もれないようにするための仕込みが尋常ではない規模になるため、安易に手を着けられずにいたというのが本音です。

という葛藤を以前から抱えていたせいで、今回、ゲームプレイSSを書くにあたり題材の候補として当然ポケモンもすぐに頭の中には浮かびましたが、即決できずにいました。

 

しかしながら、いざ改めて考えてみると、

・ポケモンのゲームに則するならば、世界観や壮大なストーリーをいちから練る必要はない

・登場人物はプレイする本人をメインに、人数から出演から自由に采配することができる

・知る限り、ポケモンゲームのプレイSSという形のクロスパロ作品がない

・戦略性や独自性が強いゲームなので、ダイヤさんの頭のよさとポンコツさを非常にいい塩梅で表現できる

・文章だけでも充分に面白さを表現できる可能性がある

・ゲームの性質上、シナリオのネタバレがそこまで重要な意味を持たない

・「読んで満足したからプレイしなくていいや」と思うタイプのゲームでは(たぶん)ない

・規模に比べて、調べ物をしなくてもいい知識が自分の中に多い

…………あれ?全ての課題を解決していないか?

ということで、リアルなゲームに則すると切り上げ時がわからない(殿堂入りくらいまでは必須になりそう)という程度の懸念は残りつつも、問題点がほぼほぼ解決することに気付き、見事ポケモンが採用されたのでした。

 

タイトルの選定について(オメガルビーに決まるまで)

まあ、あんまり考えなかったように思います。なにもかもの記憶を失ってから再考したとしても、たぶんオメガルビーを選ぶんじゃないですかね。

ルビーにするかオメガルビーにするかという点はありましたが、今さらルビーって(笑)と思ってオメガルビーにしました。

運よく一年内くらいにちょうどオメガルビーをプレイしたばかりであったため未知な要素があまりなく、かつてサファイアを何周もしたおかげでストーリーの大半が頭に入っておりリメイクポイントにさえ気を付ければよかったので調べ物も最低限で済みました(それが仇となっている部分がないとは言いませんが)。

私は高校生の頃にパールをプレイしたきりしばらくポケモン離れしており、このSSを書き始める一年前くらいから友人と追いかけ直したところでした。第三世代までは娯楽が豊富でなかったこともありそれぞれ同タイトルを何周もしていたため、オメガルビーそのものは一周しかしていなくてもストーリーを始めとした大枠がしっかり頭にあったことは幸いでした。これがブラックとかXYとかだったら、結構苦労したと思います。(USUMで実際に苦労しています)

しかし主人公がダイヤさん固定だったのでノータイムでオメガルビーに決まりましたが、他のキャラだったらどうなっていたんでしょうね。ちょっと気になります。

 

本作のこだわり

本作、長過ぎて裏側をどんな風に展開していけばいいのか勝手が見えずに混乱しています。たぶん裏側もいくつかに分かれることになると思うので、いっそ今回は前段みたいなものだけで終わろうかな…と思い始めていますが。

本作を書くにあたり、一つ意識していたのは、「できるだけ実機で再現可能な内容にしよう」ということです。もちろん、ポケモンには乱数という要素があるため再現可能と言っても理論上の話にしかなりませんし、SSである以上はドラマを生むためにご都合な展開を採用する可能性も理解していながら、できる限りその点には努めたつもりです。

ラ!×ポケモンのクロスパロ作品群という枠組み内において、本作が持つ既存の作品達との決定的な違いは『システムに守られた世界』であることだと思っています。プログラムと疑似乱数、コマンドによって成り立つ世界をベースとした『ポケモン』であって、ストーリーで定められたイベント以外は発生しないし、プログラムに許可されたこと以外はできません。仲間だパートナーだと言うポケモンは0と1の集合体であり実体も感情もなく、触れ合うことはできず、ボタンを入力することでしかコミュニケーションは取れません。ポケモンとトレーナーとの物語を描く上でそれらはただの制約でしかないかもしれませんが、だからこそ生まれるストーリーがあるはずですし、名だたる他作品達と戦うために守り抜かなければならない聖域的なものだとも考えています。

と大仰な物言いはしましたが、書く上で軸になるものがないと自分もやりづらいので、一つ寄り添いやすいルールをちゃんと作っておいた、というだけの話かもしれません。

 

本作の特記事項

えー、本作、実機では有り得ないことがちょいちょい起こります。

真っ先に挙げるとすると、「あああああさん」の存在です。本編更新中にも触れていますが、オメガルビーではライバルキャラに任意の名前を付けることができません。男はユウキ、女はハルカで固定です。あああああさんはシステム上、産まれ得ません。恐らく私の中で最も印象が濃い第二世代の感覚を持ち込んだのでしょう、当然にライバルの名前は任意だと思い込んでいました。思い返すに、ライバルの名前が任意なのって第一世代と第二世代だけですかね。いやもう、痛恨のミスです。本作は痛恨のミスがたくさんありますが、これはその中でも最たるものですね。ライバルの名前を決めるシーンの描写をしていないことから、恐らくダイヤさんが人名に「あああああ」と付ける流れを思い付かなかったんだと思います。そんな余計な気苦労を背負う必要など最初からなかったというのに。(そこまでの会話でイライラしていてAボタンを連打したのかな?)

加えてもう一つ挙げておくならば、「会話シーンはほぼ全てでっち上げ」という点です。これも本編更新中に言及したはずですが、作中にばんばん出てくるゲーム内のセリフは、「確かこんな感じの流れだろ」と私の(しかもルビー版の)記憶を頼りにその場で適当に考えたものです。そのためダイヤさんと会話が成り立つことが比較的多く、かつちゃんと調べずに書いたせいでシナリオ上の矛盾を孕むこともある、なかなか地雷味のあるオリジナリティとなってしまいました。なんとこれにより、オメガルビーの著作権を侵害することもなければ、本作に触発されてプレイに乗り切った方の楽しみを阻害することもないという、画期的なアイディアです。だっていちいち調べるの面倒くさかったんですもん。

この他にも実機では有り得ないことがたくさん起こったはずですが、ちょっと思い出せないので、次回以降の裏側で思い出したものは記載していきます。

 

コメント制度について

せっかく自由度の高い題材を使用するならば、と安価SSにすることは半ば即決でした。パーティなんかは自分で決めると偏ってしまいそうですし、皆さんに決めてもらう方が愛着も持ってもらえるだろうと。場合によっては詰みかねない危険性もありましたが、稀に見る積極的な協力体制を敷いていただけて、本当にいい雰囲気で終えることができてなによりでした。

そこに加えてコメント制度は結構チャレンジでした。安価とどちらか片方でもいいかな、とも思ったのですが、どうせやるなら参加型に振り切ってしまうことにしました。読む側が楽しめるようにとの目的はもちろんあったものの、それだけではなく、コメントが飛んでくることで展開が予想外のものになる(=自分が飽きない)、書き続けるモチベーションになる、というような目論見もありました。コメント制度から派生して【イベント】が飛んできたときはかなり驚きましたが、それもいいスパイスになるので積極的に採用しましたし、コメントで皆さんの関心度合い(今の展開を楽しんでいるのかそうでもないのか)を汲み取れるという予想していなかった恩恵もあり、書く難易度は多少上がったながら、それ以上に導入してよかったと感じる部分が大きかったです。

本編更新とコメントのタイミングで上手く拾えず悔しいものもたくさんありましたが、拾い漏らしたコメントを拾うための展開を考えたりもして、相当アクティブに舵取りしながら進んだSSでした。個人的に、下記のレスがとても強烈でした。ごめんねw

・この>>1、意外なタイミングでコメント拾うから鞠莉を意識してレスされたコメントのいくつかも変な使い方されそう

 

難しかったこと

いくつか(いくつも)ありますが、ぱっと思い付く最も難しかったことは、「ダイヤさんの知識レベルに寄り添う」ことです。

ポケモンどころかゲームを初めてプレイする、しかもダイヤさん、と常に意識しておかなければなりませんでした。それでも気を抜いてしまっていて、ふとした拍子に専門用語を使わせたり初心者ではそうそうしなさそうな行動を取らせたりしてしまうことがよくありました。

その他には、ニックネームの名付け理由とパーティメンバーを入れ替える際の思考の描写が、なかなか骨が折れるポイントでした。特にコイルの「じゅっき」は名付けにも苦労し、その上パーティ選定でもひと悶着あり、仕方がないとは言え可哀想なことをしたなという気持ちがあります。

 

中締め

疲れたんでここまでにします。

次回は、もくたんちゃんのこと、マスクデータとして持っていたもの、などを書いたら本編を追いかけながら展開していこうかなと考えています。書いてるうちに全然違うものになるかもしれませんが。

どういう切り口でも構わないので、なにか書いてほしいことや明かしてほしいことがあればコメントなど送っておいてください。